4月後半(5月20日公表)

不適合の管理状況(平成23年4月後半審議分)

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 平成23年4月16日~平成23年4月30日の間に,不適合判定検討会にて審議し,不適合と判定したもの。
 なお,不適合事象は重要度に応じて「A~Cのグレード分け」を行い,管理の程度を定めている。

Aグレード 0件

 対象となる事象は,ありませんでした。

Bグレード 3件

No 審議日 号機 プラント
運転状態
不適合事象・処置計画
1 4月19日 1号機 定期検査中 サイトバンカ建物排気の放射性物質濃度の測定のため採取した試料フィルタの紛失により,サイトバンカ建物排気の放射性物質濃度の測定が一部できないことが確認された。
測定できなかったサイトバンカ建物排気の放射性物質濃度について,「発電用軽水型原子炉施設における放出放射性物質の測定に関する指針」に基づき,欠測時の評価を行う。
(サイトバンカ:使用済のチャンネルボックスや制御棒等の放射性固体廃棄物を貯蔵・保管するための設備)
(試料フィルタ:排気中の微粒子を捕捉し,放射性物質濃度を測定するためのろ紙)
2 4月26日 1号機 定期検査中 B-トーラス水位計点検後,A-トーラス水位計との指示値にわずかな差が確認されたことから,水位計を点検したところ,B-水位計のヘッド補正値に誤りが確認された。(当該計器は,第29回定期検査で取り替えたものであり,取り替え前後で計器のサイズが異なることから,ヘッド補正値を変更する必要があった)
また,他の計器についても確認した結果,上記と合わせ計15台に同様な誤りが確認された。
当該計器について,再校正を行う。なお,影響について評価したところ,いずれの計器も精度範囲内であり,影響がないことを確認している。
(トーラス:原子炉格納容器下部に位置し,内部に水を貯蔵している設備。原子炉圧力容器につながる配管の破断事故などで原子炉格納容器内に放出された蒸気を水中に導いて冷却し,原子炉格納容器圧力の上昇を抑制するとともに,非常用炉心冷却系の水源としての機能を有する。)
(ヘッド補正値:検出する基準点の高さと検出する計器の取付高さの差を加味して補正する値)
3 4月26日 1号機 定期検査中 定期事業者検査「燃料集合体外観検査」において,検査の準備として作成した検査体制表等の記録について,検査実施責任者が押印を行うところ,検査実施責任者以外の者が押印していることが確認された。これにより,検査実施責任者が,当該定期事業者検査を確実に実施したことが証明できなくなった。
当該定期事業者検査について,再検査を行う。
(定期事業者検査:原子力発電所の設備を定期的に検査し,安全上の技術基準への適合性を確認する検査)

Cグレード 13件

No 審議日 号機 プラント
運転状態
不適合事象・処置計画
1 4月19日 1号機 定期検査中 原子炉浄化系の安全弁のシート部からわずかな水の漏えいが認められた。
当該弁を点検する。
(原子炉浄化系:原子炉内を循環する冷却水から不純物を取り除き,水質を管理するための系統)
2 4月19日 1号機 定期検査中 C-原子炉補機海水ポンプ[PDF:37KB]の点検において,グランドスリーブ[PDF:278KB]に傷および摩耗が認められた。
当該グランドスリーブ[PDF:278KB]を取り替える。
原子炉補機海水ポンプ[PDF:37KB]:原子炉関係のポンプモーター等の機器へ供給している冷却水を冷やす熱交換器へ海水を供給するポンプ)
グランドスリーブ[PDF:278KB]:ポンプ軸封部のポンプ軸を保護するための部品)
3 4月19日 共通 管理区域用下着を洗濯した後に洗濯機に設置しているフィルタを清掃したところ,タバコおよびライターの破片が確認された。(タバコの吸殻はなく,禁止されている管理区域内の喫煙は確認されていない)
タバコおよびライターを廃棄する。
管理区域へのタバコ持込防止処置を行う。
4 4月19日 共通 「島根原子力発電所工事業務管理手順書」を改正し,社内のファイル共有システムに登録したが,変更した最新版が登録されていないことが確認された。(登録期間中の誤用はない)
ファイル共有システムに最新版を登録する。
5 4月20日 1号機 定期検査中 液体廃棄物処理系のA-廃液中和ポンプ[PDF:239KB]入口弁の点検において浸透探傷検査したところ,弁体にわずかな傷が認められた。
当該弁を手入れする。
(液体廃棄物処理系:発電所建物内の各設備等から発生する,放射性および非放射性のドレンを処理する系統)
廃液中和ポンプ[PDF:239KB]:廃液を中和処理するタンクから液体を移送するためのポンプ)
(弁体:弁箱内を上下し,弁座と圧着することで流体の流れを止めるもの)
6 4月20日 1号機 定期検査中 タービン建物3階において,除染用の排水配管にわずかな詰まりが確認された。
当該配管を点検・清掃する。
(除染:放射能の汚染を除去すること)
7 4月26日 1号機 定期検査中 タービン設備のジャッキング油ポンプ点検において,ポンプの入口配管接続部(ポンプケーシング)に傷が認められた。
当該ポンプケーシングを取り替える。
(ジャッキング油ポンプ:タービン低回転時にタービン軸を油圧でジャッキアップするための送油ポンプ)
(ケーシング:ポンプ羽根車が納まるケース)
8 4月26日 1号機 定期検査中 液体廃棄物処理系のA-再生室ドレンサンプポンプ出口逆止弁点検において,浸透探傷検査したところ,弁体に傷が認められた。
当該弁体を取り替える。
(ドレンサンプポンプ:発生したドレンを移送するために,ドレンを受けるタンクに設置されたポンプ)
(逆止弁:流体の逆流を防止する弁)
9 4月27日 1号機 定期検査中 高圧注水系のドレントラップの受入検査において,購入品と既設品に仕様が異なることが認められ,第29回定期検査で計画していた当該ドレントラップの一式取り替えできないことが確認された。
当該ドレントラップの点検内容を一式取り替えから内部構成部品取り替えに変更手続きを行う。
(高圧注水系:原子炉につながる配管が破断して冷却材(水)が流出するような事故を想定して,原子炉内に水を送り冷却するための非常用炉心冷却装置を構成する系統のひとつで,原子炉の圧力が高いときに使用する系統)
(ドレントラップ:蒸気配管における水抜き装置)
10 4月27日 1号機 定期検査中 プロセス放射線モニタ系の排気筒モニタの信号ケーブル点検において,ケーブル用のシールド[PDF:105KB]の絶縁が低下していることが確認された。
当該ケーブルを取り替える。
(プロセス放射線モニタ:放射線レベルを連続監視する装置)
シールド[PDF:105KB]:外部からのノイズを取り込まないようにするため,ケーブル内の被服電線を覆った銅等の金属のこと)
11 4月27日 1号機 定期検査中 液体廃棄物処理系のB-再生室ドレンサンプポンプ出口逆止弁点検において,浸透探傷検査したところ,弁体および弁座および弁棒に傷が認められた。
当該逆止弁を取り替える。
(ドレンサンプポンプ:発生したドレンを移送するために,ドレンを受けるタンクに設置されたポンプ)
(弁座:弁体と圧着することで流体の流れを止めるもの)
(弁棒:弁体と弁駆動部を連結している棒)
12 4月28日 2号機 運転中 プラスチック固化設備の乾燥機供給タンク上澄水移送弁の駆動用電磁弁点検において,シート部から空気の漏えいが認められた。
当該電磁弁の部品を取り替える。
(プラスチック固化設備:廃液等を乾燥粉砕したものをプラスチックにて固化する設備)
(乾燥機供給タンク:乾燥機へ供給するための廃液を受入れるタンク)
(シート部:弁の閉止機能を有するところ)
13 4月28日 2号機 運転中 プラスチック固化設備の乾燥機供給タンク出口弁の駆動用電磁弁点検において,電磁弁の配管接続部から空気の漏えいが認められた。
当該電磁弁を取り替える。