vol.3
燃料の安定確保を目指して

燃料の安定確保を目指して

安定した電気をお届けするために
世界各国から発電用の燃料を
調達しています。

火力発電所には石炭やLNG(液化天然ガス)、石油などの燃料が不可欠。
安定的かつ良質で低廉な燃料の確保に日々取り組んでいます。

発電を止めるわけにはいかない

資源の少ない日本において、電気をつくる燃料のほとんどは、海外からの輸入に頼っています。当社では石炭はオーストラリア、インドネシアなどから、LNGはオーストラリアや中東のオマーン、カタールなどから運んできています。その買い付けから船の輸送までを一括して管理しているのが、広島市の本社にある電源事業本部。中国地方各地の火力発電所で発電するのに十分な量の燃料を安定的に確保するため、ひとつの国に集中することなく、さまざまな国の会社と交渉し、調達しています。

契約先や契約条件が最善となるよう議論を重ねます

購入先を選ぶにあたっては、価格はもちろん、相手国の政治情勢なども重要な検討材料になります。ひとたび紛争などが起きれば輸入そのものに支障が生じることも。その結果、発電所の運転に影響することも考えられます。

良質で低廉な燃料を求めて

燃料の買い付けでは、事前に品質を調査することも大事な仕事。特に石炭は産地により品質の差が大きく、品質によっては発電所のボイラーに不具合を起こすことや、排煙・排水などの環境基準をクリアできないことも。そこで、電源事業本部では、ボイラーとの相性や環境への影響など、多岐にわたる項目を確認・評価しています。また、中国やインドなどの新興国を中心としたエネルギー需要や世界的な景気動向などにより、燃料の需給バランスが大きく変動することから市場価格は乱高下しています。

運ばれてきた大量の石炭は揚炭機で荷役されます

そこで、中期、長期の契約に加え、スポット契約などを組み合わせることにより、安定的かつ機動的に燃料を購入する工夫も。「より良い品質の燃料をできるだけ安く」、品質と価格のバランスを考えながら、これらの課題に日々取り組んでいます。

ある日の三隅発電所に石炭を積載した大型輸送船が接岸。運んできた約9万トンの石炭は、巨大な揚炭機で貯蔵用のサイロに数日かけて陸揚げされます。この発電所で発電に使う石炭は1日約8千トン。毎月3〜4隻の輸送船を受け入れ、燃料は1日たりとも絶やしません。どんなことがあっても、「お客さまに、安定した電気をお届けする」という大きな使命感を持って、日々、燃料確保に取り組んでいます。

撮影場所:本社・三隅発電所 詳細はこちら >>

数日かけて石炭を荷揚げします

備前焼窯元

限られた場所でしか採掘できない
貴重な土が備前焼の命

釉薬を一切かけず、昔ながらの登り窯で、
時間をかけて焼き上げる備前焼。
その原料となる粘土は限られた場所でしか採掘できず、
年々少なくなりつつあります。

昔と変わらず、ろくろを回す備前焼窯元「一陽窯」の木村肇さん

手間暇かけて命を吹き込む粘土作り

岡山県備前市伊部で1000年以上の歴史を持つ備前焼。釉薬を一切使わないことで、他の焼き物にはない素朴さを持ち、粘土の性質や窯の温度変化、焼成時の灰・炭によって、一つひとつが違う色や模様になるのがその魅力です。その備前焼に欠かすことができないのが、粘土作り。備前焼の粘土は、田畑の地下2~4メートルの地層のものを使用します。「ひよせ」と呼ばれるその粘土は、伊部の北部に位置する熊山連峰から1万年以上も前に流出した粘土が堆積したもので、きめ細かく、鉄分が多く含まれているのが特徴です。

ひよせは限られた場所でしかとれないため、年々減少傾向にあります。備前焼を絶やさないために、粘土を確保するのも職人の大切な仕事。苦労して手に入れた粘土は、最低でも1~2年間野積みにして乾燥させます。その粘土の塊を、木槌を使って砕き、適量の水を加えて「どべ」と呼ばれる、どろどろの液状にします。その後、素焼きの鉢に布を敷き、どべを注ぎ込んで、徐々に水分を抜くことで、品質の高い粘土ができあがります。

一陽窯は階段式の「登り窯」で窯焚きします

機械では出せない独特の風合い

備前焼は、1年に2度窯焚きを行います。約2500~3000点もの作品を窯の中に置いていく窯詰めは、置き方によって炎の流れが変わってしまうため、非常に繊細で経験と高度な技術が必要とされます。窯詰めが終わると火力の強くなる赤松の割木を使って、約10日、昼夜を問わずに窯焚きを行います。割れないようにゆっくりと焼き上げるため、温度や炎の管理には一瞬たりとも気が抜けません。他の焼き物と比べ、倍以上もの時間をかけて作られる備前焼。炎が描き出す模様は、まさに自然の力を生かした独特の風合いを醸し出しています。

木村さんのモットーは、「日々の生活で必要とされるものを作る」こと。そんな木村さんの思いが詰まった備前焼は、たくさんの人から愛され続けています。

備前市の特産品

備前市には備前焼の他にも
全国有数の生産量を誇る特産品があります。
地域資源の掘り起こし事例として、
各地から関心が寄せられています。

備前市
  • 備前焼
    備前焼
    びぜんやき

    備前焼は、芸術品としての価値が認められていますが、もともとは、普段の生活で使用するための陶器としてつくられたものでした。また備前市では、きめの細かい粘土が豊富に獲れるため、焼き物に釉薬や絵付をすることを必要としませんでした。以前は人家周辺でも豊富に採掘できた粘土も、近代化により道路などのコンクリートの下に埋もれることに。限られた資源を確保することで、現代の備前焼は守られています。

  • 真牡蠣
    真牡蠣
    まがき

    岡山県は全国有数の養殖牡蠣の生産量を誇り、備前市はその約50%を占めます。備前市日生で養殖される真牡蠣は、瀬戸内海の豊富な養分により、大粒でふっくら。10月末から始まるシーズンになると、購入した牡蠣をその場で焼いて食べられる「バーべーキューコーナー」が開設される直売所も。また、ご当地グルメのお好み焼き「日生カキオコ」も人気です。

  • 耐火煉瓦
    耐火煉瓦
    たいかれんが

    備前市は、レンガの原料になるロウ石が豊富に取れるため、古くから耐火レンガの生産が行われてきました。海に面した地形から輸送にも適していたため、全国から工場が集まり、日本一の生産地へと発展していきました。近年では、製法な技術の革新により新しい耐火材として利用されたり、また廃棄煉瓦が景観用のアンティークレンガとして注目され人気を集めています。

本社 Head Office

昭和26年5月に中国電力は設立。以後、この場所に本社機能をおいています。広島市の中心部にほど近く、徒歩数分圏内に、国内外から多くの観光客が訪れる世界遺産 原爆ドームや広島平和記念資料館があります。

所在地 広島県広島市中区小町4-33
本社
三隅発電所 Misumi Power Station

三隅発電所は大型石炭火力発電所として、平成10年6月に1号機の運転を開始。出力100万kWは単機としては国内最大クラスです。
一般的な石炭火力発電所では、屋外のスペースに石炭の置き場となる貯炭場を設置していますが、山陰地方特有の冬季の厳しい季節風による炭塵飛散の防止を図るため、ここでは石炭サイロ方式を採用。世界初となる「大型鋼製角型集合石炭サイロ」は長さ約139m、幅約105m、高さ約59.5mの巨大な建物で、約40万トンの石炭を貯蔵することができます。
また、発電所の景観は美しい日本海沿岸の風景に溶け込むよう外観を工夫しています。

発電所出力 100万kW
発電方式 汽力発電(超々臨界圧発電)
燃料 石炭
敷地面積 約69万m²
所在地 島根県浜田市三隅町岡見1810
三隅発電所

この街の未来を、愛する人がいる。この街の未来を、愛する人がいる。