Energia 中国電力

よくあるご質問

必要性

Q.プルサーマルは,なぜ必要なのですか?

A.ウランはすべて海外から輸入していますが,一度使った燃料をリサイクルすることで国内で新しいエネルギー資源を生み出すことができます。ウラン資源を節約し,安定してエネルギーを供給することができるとともに,再利用することで,高レベル放射性廃棄物の低減にもつながります。また,日本は余分なプルトニウムを持たないことを国際的に公約しています。プルサーマルは,プルトニウムを燃料として平和利用できる,現実的な方法です。

Q.海外では原子力発電の使用済燃料を廃棄処分する国があるのに,なぜ日本はリサイクルするのですか?

A.エネルギー政策は,それぞれの国のエネルギー事情に基づいて決められたものです。エネルギー自給率の低い日本では,原子力開発の初期段階から一貫してプルサーマルは国の方針として位置付けられてきました。2005年に閣議決定された,国の「原子力政策大網」においても「プルサーマルを着実に推進する」ことが再確認されています。また,プルサーマルに取り組むのは日本だけではなく,フランスなどの海外の原子力発電所でも,1960年代から開始され,約40年にわたった豊富な実績があります。

Q.プルサーマルをすると,ウラン資源はどれくらい節約できるのですか?

A.使用済燃料を再処理せずそのまま処分(直接処分)した場合と比べて,再処理して回収したプルトニウムをMOX燃料にして再利用するプルサーマルは,ウラン資源が1割程度節約できます。回収ウランも再利用した場合は,2割程度のウラン資源の節約効果があります。
日本は資源に乏しくエネルギー自給率がわずか4%程度しかありません。国内で生まれるプルトニウムは,準国産エネルギーとして貴重な資源であり,プルサーマルによって再利用することは,ウラン資源の有効活用とエネルギーの安定供給につながります。

Q.ウラン資源はたくさんあるので,リサイクルしなくてもよいのではないですか?

A.ウラン資源にも限りがあり,あと約100年でなくなると言われています。また,この年数は,今地中に埋まっていることが確認されているウランの量を今の消費量で割って計算して出したもので,世界のエネルギー消費量が増加すれば,その年数はさらに短くなります。 こうした状況をふまえ,エネルギー自給率の低い日本では,これからもエネルギーを安定供給するために,プルサーマルが必要となっています。

Q.再処理をすると放射性廃棄物の量はどうなるのですか?

A.使用済燃料を再処理すると,高レベル放射性廃棄物の量を減らすことができます。
直接処分の場合は使用済燃料がそのまま高レベル放射性廃棄物となるのに対し,再処理を行った場合には再利用可能なウランとプルトニウムを回収し,残った高レベルの放射性廃液をガラス固化したものが高レベル放射性廃棄物になります。
このため,再処理することによって,高レベル放射性廃棄物の量が低減するだけでなく,ウランとプルトニウムが回収されるため,放射能の強さも直接処分の場合に比べ,大幅に減少し,環境負荷の低減を図ることができます。

Q.プルサーマルを実施すると電気料金が値上がりするのではないですか?

A.MOX燃料の価格は,ウラン燃料より少し割高になると考えています。しかし,原子力発電は発電全体のコストに占める燃料費の割合が小さいうえ,当社では2号機において炉心燃料の3分の1以下で使用するため,プルサーマルの実施による発電コストに与える影響は小さく,経営努力で吸収できると考えています。

安全性

Q.プルサーマルを実施しても原子炉を安全に制御できますか?

A.プルトニウムは,ウランに比べて中性子を吸収しやすい性質があることから,制御棒に吸収される中性子の数が減少し,制御棒の効きがわずかに低下する場合があります。しかし,制御棒の性能は余裕を持った設計をしているため,ウラン燃料のみを使用した場合と同じように,十分な余裕を持って原子炉を停止・制御することができます。

Q.プルサーマルを実施すると事故時の被害が大きくなるのではないですか?

A.MOX燃料を使用しても「止める」「冷やす」「閉じ込める」の安全機能はウラン燃料を使用した場合と変わるものではありません。

Q.プルトニウムは人体に影響がありますか?

A.プルトニウムは体内に吸い込んで蓄積された場合に,人体への影響が懸念されます。しかし,プルサーマルで使用するMOX燃料は,プルトニウムとウランをしっかり焼き固めた上で,燃料被覆管(金属の管)に密封しており,外部への放出を防ぐしくみになっています。

Q.プルサーマルを実施すると,燃料が壊れたりすることはありませんか?

A.MOX燃料については,核分裂生成ガスの放出率が若干高くなるとのデータもあることから,燃料棒内の空間(ガス溜め)の体積をウラン燃料棒より増加させた設計とすることで,燃料取出しの時の燃料棒内圧がウラン燃料棒と同等になるようにしています。


MOXペレットの融点(溶け出す温度)は,ウランペレットの融点(約2,800℃)よりわずかながら低下しますが,その差は数十℃に過ぎません。
また,熱伝導度(熱の伝わりやすさ)の低下もわずかであり,これを考慮して評価した実際のペレット中心温度は千数百℃程度であり,融点に対して十分な余裕があることから,MOX燃料が溶けることはありません。

Q.核兵器の材料となるプルトニウムを使って大丈夫ですか?

A.核兵器に使われるプルトニウムとは純度が違います。核兵器には,核分裂しやすいプルトニウムが100%に近い(純度が高い)ものが一定量必要とされています。しかし,MOX燃料のプルトニウムは純度が低いため,MOX燃料から核兵器を作るのは困難です。使用済MOX燃料では,純度がさらに低くなるので,核兵器を作るのはもっと難しくなります。また発電所ではIAEA(国際原子力機関)の査察を受け,燃料が不正に取り出されることがないよう厳しく管理しています。

Q.使用済MOX燃料はどのように処理するのですか?

A.国の原子力委員会が定めた原子力政策大網において,「使用済燃料は再処理する」方針が示されており,使用済MOX燃料については,今後,検討されることとなっています。当社としては,当面島根原子力発電所内で適切に貯蔵管理することとしています。