「鉄塔」の役割・機能
発電所でつくられた電気は送電線を通じて変電所へ送られ、さらに配電線を通じてお客さまのもとへ。「鉄塔」は発電所と変電所、また変電所間をつなぐ送電線を支えるための構造物で、電気を届けるために欠かせないものです。

送電鉄塔とは
鉄塔のうち、送電線を支えるものを「送電鉄塔」といい、1メートル当たり約6.4kgもある「50万ボルト送電線」も、空中で架け渡す巨大な鉄の設備です。2022年12月現在、中国エリアを縦断する約8,800キロメートルの送電線を約2万基の鉄塔で支えています。
<送電鉄塔の概要>※ 一般的な平均値
- 高さ
- 約80メートル
- 重量
- 約80トン
- 材質
- 鋼管
- 敷地
- 約1,400m2

鉄塔や送電線は、長い間、風雨、雷、地震などにさらされるため、定期的なパトロールによる点検・メンテナンスが必要です。中国地方各地に張り巡らされた設備について、定期的に点検し、必要に応じて補修などを行います。また、建て替えや取り替え工事は長期にわたるため、長期スパンの計画に基づき行い、送電線・鉄塔の機能を維持しています。
「鉄塔」の種類
見た目(形状)での分類でいえば、「山形鋼鉄塔(アングル鉄塔)」や「鋼管鉄塔(パイプ鉄塔)」などがあります。送電電圧(22kV~500kV)や立地する環境に合わせて、最適な規模・形状で建設されます。周辺景観に配慮し、「環境調和鉄塔(モノポール鉄塔)」と呼ばれる特殊な鉄塔や、水色や白、茶などさまざまな色彩で建設される場合も。また、鉄塔の高さは40~60m程度が一般的ですが、海峡横断箇所では航行する船舶との離隔確保のため、200mを超えるようなものもあります。

(下関市)

(光市)
あなたの推し鉄塔はどれ?中国電力ネットワーク(株)の
鉄塔あれこれ(2023年1月現在)
鳥取県


島根県


岡山県


広島県


山口県


- 現在は建替し、「久賀支線」に線路名変更。
鉄塔の建設工程
調査・設計
設置場所の起伏や、地層の種類、気象条件、生活環境への影響、保守点検のしやすさ、費用などを調査・検討し、送電ルートを決め、鉄塔などの設計を行います。

仮設工事
工事現場まで、機材や資材を運搬する仮設道路や索道を設置。工事用地が確保できない場合は、運搬にヘリコプターを使用することもあります。

基礎工事
災害などで鉄塔が倒れないよう強固な基礎をつくります。鉄塔の大きさや地質によっては、穴の深さが20mを超えることもあります。

鉄塔組立工事
鉄塔を安全で効率的に組み上げていくため、最適な工法を採用。高さ100mを超える大型鉄塔の組立にはクレーンなどが使われます。

架線工事
鉄塔の間にワイヤーロープを張り、電線を接続して引き替えます。電線を規定のたるみで張り上げ、がいし(絶縁体)を取り付けます。

鉄塔・送電線を支える人々
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