電気自動車用中容量充電器の開発について

EnerGia 報道資料

中国電力株式会社

電気自動車用中容量充電器の開発について

 当社エネルギア総合研究所は,株式会社日鉄エレックス(本社:東京都中央区,代表取締役社長:吉田 博年)と共同で,低圧契約のお客さまでも電気自動車の急速充電が可能となる「電気自動車用中容量充電器」を開発しました。

 当社は平成18年度から電気自動車用急速充電器の開発に取り組み,平成21年7月に商品化しました(平成21年6月25日お知らせ済み[PDF:153KB])。

 急速充電器は,高圧契約のお客さまによる充電ビジネス等を目的とした設置を想定し,出力を50kW固定としていましたが,低圧契約をされている中規模商業施設のお客さま(契約電力50kW未満)などから契約電力の増加を抑えて急速充電器を設置したい※1というニーズがあったことを踏まえ,このたび,お客さまのご要望に応じて充電出力を段階的に設定でき,かつ急速充電が可能な中容量充電器を開発しました。

 今後,株式会社日鉄エレックスより販売する予定です。

 なお,本充電器は12月7日(水)~8日(木)に中国電力本社(広島市中区小町)で開催する「中国電力グループ研究開発成果展示会」に出展予定です。

【電気自動車用中容量充電器の特徴】

(1)

 定格充電出力を5kWごと(最大30kW)に構成でき,設置時に既存のお客さまの電気設備に応じた充電器容量をお選びいただけます。
これにより,高圧受電設備をお持ちでない低圧契約のお客さまにも設置が可能となったほか,高圧契約のお客さまも契約電力の増加を抑えることができます。
なお,充電時間は40分程度※2の見込みです。

(2)

 住宅地域での設置も想定し,従来の充電器に比べ,電磁波による周囲への影響※3を大幅に低減するとともに,低騒音を実現しました。

(3)

 充電状況や,充電方法のガイダンスを充電器本体の液晶画面に表示し,お客さまの利便性の向上を図っています。

※1

 契約電力50kWを超過すると高圧契約となり,高圧受電設備等をお客さまにて設置していただく必要がある。低圧契約のお客さまが従来の急速充電器の設置を希望された場合,必ず50kWを超過することとなるため,充電器の設置費用に加えてそれらの受電設備費用が必要となっていた。

※2

 30kW出力で0%から80%への充電の場合。充電出力・車種・電池状況により若干異なる。

※3

 充電器や蛍光灯等の電気機器からは,テレビ,ラジオ等の受信への妨害となる恐れのある電磁波ノイズが発生する。中容量充電器の電磁波については,住宅地等に主に適用される不要電磁波輻射抑制の国際規格レベル(CISPR11 classB)を満たしている。

以上

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