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そのまま食卓に出してもおしゃれ! 専門メーカーこだわりの美モダンな“すり鉢”

元重製陶所 │ 島根県江津市

ハーモニーマルシェ │ 2023.06.14

“すり鉢”というと“調理道具”というイメージですよね。最近は持っていないご家庭も増えているとか。でも、今回ご紹介するすり鉢は、それだけじゃもったいないんです!
1925年から続く「元重製陶所」は、国内に3社しかない“すり鉢専門メーカー”の一つ。4代目の元重慎市さんは、昔ながらのすり鉢を作る一方で、現代の生活者目線で新たな商品の開発に取り組み、オリジナルブランド「もとしげ」を立ち上げました。一体どんなこだわりが詰まっているんでしょうか?

【 教えてくれる人 】
元重慎市さん株式会社 元重製陶所 専務取締役

心地よい“すり味”の決め手は職人技

島根県江津市を中心とした石見地方は、江戸時代から伝わる石見焼の産地です。石見焼は硬く頑丈なので、生活必需品だった水がめや漬物がめなどで全国に知られるようになりました。元重製陶所でも当初は水がめが主力商品でしたが、1987年にすり鉢専門に転換。エンジニアだった父、3代目彰治さんの知見を駆使した製造ラインで作られたすり鉢は品質の良さが評判となり、大きなシェアを占めるすり鉢メーカーとなりました。
こだわりの一つは、すり鉢の命である溝を作る「目かき」。なんと、職人がひとつひとつ手作業で、粘土の硬さに合わせて調整しながら「くし目」を付けるんです。深すぎず浅すぎない絶妙の深さなので、“すり味”がとても心地いいですよ。また、他社に先駆けて、すり鉢の底に滑り止めのシリコンゴムを付けたのも元重製陶所でした。この心地よい“すり味”と使いやすさに、元重製陶所のこだわりを感じます。

試行錯誤の末にたどり着いたモダンな深型

4代目の慎市さんも3代目同様、もともと県外でエンジニアをしていました。跡を継ぐことは考えていなかったそうですが、「誰かの役に立つことが実感できるものづくりを」という思いから家業に向き合い、2015年にUターンしました。
しかし、最近はすり鉢を持たない人が増えていることに危機感を抱いた慎市さん。商品開発に取り組む中で、「赤ちゃんを抱っこしたまま使えるすり鉢があればいいのに」という友人の言葉をヒントに、離乳食づくりにちょうどいい、小さめサイズで安定していて使いやすく、しかもパステルカラーでかわいいすり鉢を考案。これを元に試作を重ね、食器としても美しいモダンな深型のすり鉢を完成させました。
同時に、専門メーカーとしてのこだわりや高い品質を表現しようとブランド化に取り組み、2018年に「もとしげ」を立ち上げました。従来のすり鉢にはなかったぽってりと丸みを帯びたフォルムは、「食卓に並べたい」「使ってみたくなる」と若い女性を中心に評判となっています。

「ごま」だけじゃない、時短で便利で美味しいすり鉢レシピ

すり鉢といえば「ごまをする」というイメージですが、ほかにも、長芋をすりおろしたり、ジャガイモやカボチャをつぶしたり、ナッツを砕いたり…と、実は使い方はたくさんあるんです。料理好きの慎市さんは「毎日の料理にもっと活用してもらえたら」と、すり鉢を活用したレシピをレシピサイトに投稿してきました。「すり鉢ごと電子レンジにかけて、そのまま食卓へ」。そんな、調理時間が短縮できて洗い物も減らせるレシピが好評です。サラダやパスタ、クッキーまで…美味しそうなレシピがたくさんあって、すり鉢ってこんなに便利だったんだと驚きますよ。

■「ごまをする」だけじゃない色々使えるすり鉢レシピ『すり鉢屋元重製陶所のキッチン』
https://cookpad.com/kitchen/10013015

慎市さんに次なるチャレンジを聞くと、「石見焼きの産地全体を盛り上げていきたいです」と、意気込みを話してくれました。伝統と高い技術力を受け継ぎながら、便利でおしゃれな商品を作ってきた元重製陶所。すり鉢の新しい価値と、可能性を教えてもらいました。

編集部から

なっこさん

我が家も子供の離乳食のために小さなすり鉢を用意しましたが、あの頃にこのかわいいすり鉢を知っていたら良かったのに…と悔やまれます。粘土は国産100%で、表面にかける“うわぐすり”も体に害のないものを選んでいるそうなので、安心して使えますよね。今回取り上げていませんが、「おろし器」にもこだわりがあるそうなので、要チェックです!

おすすめ商品

「もとしげ」すり鉢 深型
安定感とすりやすさに加え、器として食卓にも出せるモダンなデザイン。大・中・小の3サイズ展開
すべらないすりばち
小さめサイズとパステルカラーがかわいい離乳食向けのすり鉢。すりこぎとのセットは出産祝いにも
粋なすり鉢
石見の赤土や出雲地方の石で作られるうわぐすりを使用し、昔ながらの“石見焼らしさ”にこだわったすり鉢
「もとしげ」おろし器
3代目の父・彰治さんが5年をかけて開発。セラミックの破片が埋め込まれ、驚くほど軽い力でおろせます
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株式会社元重製陶所

住所:島根県江津市嘉久志町イ1762
TEL:0855-52-2927
https://www.suribachi.jp/
【 取材対象者プロフィール 】
元重慎市さん大阪の大学院で機械工学を学び、卒業後は大手電機メーカーのエンジニアとして勤務。多忙な日々の中で、ユーザーとの距離が近い家業に魅力を感じるように。商品開発、製造、営業まで幅広くこなす。
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