島根原子力発電所の安全性<3> その他自然災害やテロへの対策

  「火山・竜巻・森林火災等の自然災害」により,原子炉設備の安全機能が一斉に失われることを防止するため,当社では,発生が予想される自然災害が島根原子力発電所に与える影響を評価し,安全性を損なうおそれのないことを確認しました。

火山・竜巻対策

火山・竜巻対策 イメージ
検討対象火山(第四紀火山)の位置図

火山

■評価内容

発電所から半径160km圏内の第四紀火山(約258万年前以降に活動した火山)を調査し,火砕流や溶岩流および火山灰等の到達の可能性と到達した場合の影響を評価しました。
※火山灰については半径160km圏外の火山も検討

■評価結果

発電所から160km圏内の火山において,大規模な噴火は発生しないと考えられ,火砕流や溶岩流が発電所に到達する可能性がないことを確認しました。
また,火山灰については,三瓶山および大山を考慮し,到達する火山灰(最大層厚は三瓶山からの降灰で56cm)に対して,安全上重要な設備の健全性が維持され,安全性を損なうおそれがないことを確認しています。

竜巻

■評価内容

発電所が立地する地域に対し,気象条件の類似性の観点から竜巻検討地域(北海道から山陰地方にかけての日本海側沿岸の海岸線から陸側および海側それぞれ5kmの範囲)において,過去に発生した竜巻に基づき,設計竜巻を策定し,この最大風速に対する発電所の安全性を評価しました。

■評価結果

竜巻検討地域において過去に発生した竜巻の最大風速および確率論的評価に基づく最大風速から,基準竜巻の最大風速を78m/sと設定し,さらに将来的な気候変動による竜巻発生の不確実性を踏まえ,設計竜巻の最大風速を92m/sとしました。これに対し,安全上重要な設備の健全性が維持され,安全性を損なうおそれがないことを確認しています。

※原子炉施設で起こり得るあらゆる事故・故障について発生頻度とその影響とを定量的に評価する手法。

テロ対策

テロ対策 イメージ

  原子力発電所では従来からの核物質防護の観点からテロ対策が義務付けられており,発電所構内外の警備を実施しています。
  また,今回実施した対策についても,高圧発電機車や送水車等の分散配備を行うなど一定のテロ対策の機能を有しています。
  なお,意図的な航空機衝突などのテロリズムによって炉心損傷が発生した場合に備えて,「特定重大事故等対処施設」を整備します。
※原子炉建物への故意による大型航空機の衝突,その他のテロリズムの発生後,原子炉施設の外から支援が行える施設

内部 溢水 いっすい (建物内部での水漏れなど)対策

  原子炉建物内部で内部溢水が起きた場合でも,安全上重要な設備を浸水から守るため,水密扉への取替などの対策を実施します。
⇒もっと詳しい安全対策の内容は こちら をご覧ください。