第15回定期検査の状況

[別紙2] 定期検査内容について (2号機 第15回定期検査)

1.定期検査実施内容

(1) 原子炉本体

原子炉圧力容器の蓋を開放し,炉内構造物および燃料の点検を行い,その健全性を確認する。また,原子炉圧力容器の溶接部については,非破壊検査および漏えい検査を行い,その健全性を確認する。

(2) 原子炉冷却系統設備

非常用炉心冷却装置を含む原子炉冷却系統設備の点検手入れを行うとともに作動試験等の機能検査を行い,その健全性を確認する。また,配管の溶接部については,非破壊検査および漏えい検査を行い,その健全性を確認する。

(3) 計測制御系統設備

制御棒駆動装置および核計測装置等の点検手入れを行うとともに作動試験等の機能検査を行い,その健全性を確認する。

(4) 燃料設備

燃料取扱装置および燃料プール冷却装置の点検手入れを行うとともに作動試験等の機能検査を行い,その健全性を確認する。

(5) 放射線管理設備

放射線管理用計測装置および換気設備の点検手入れを行うとともに作動試験等の機能検査を行い,その健全性を確認する。

(6) 廃棄設備

廃棄物処理設備等の点検手入れを行うとともに作動試験等の機能検査を行い,その健全性を確認する。

(7) 原子炉格納施設

可燃性ガス濃度制御系および窒素ガス制御装置等の点検手入れを行うとともに作動試験等の機能検査および全体漏えい率検査を行い,その健全性を確認する。

(8) 非常用予備発電装置

非常用ディーゼル機関および発電機の点検手入れを行うとともに自動起動試験等の機能検査を行い,その健全性を確認する。

(9) 蒸気タービン

タービン本体,復水器の点検手入れを行うとともに作動試験等の機能検査を行い,その健全性を確認する。

2.定期検査中に実施する主な工事

(1) 燃料取替工事

原子炉内の全燃料560体のうち,約140体を新燃料に取替える。

(2) 制御棒駆動機構取替工事

制御棒駆動機構137体のうち,20体を同一設計の予備品に取替える。

(3) 出力領域計装取替工事

出力領域計装の検出器集合体31体のうち,13体を同一設計の検出器集合体に取替える。

(4) 逃がし安全弁取替工事

逃がし安全弁12台のうち,6台を同一設計の予備品に取替える。

(5) 制御棒取替工事

ボロンカーバイド粉末を制御材とする制御棒11本,またハフニウム棒を制御材とする制御棒9本について,各々同一タイプの制御棒に取替える。

(6) 残留熱除去系ヘッドスプレイ※1配管改造工事

原子炉で水の放射線分解により発生する非凝縮性ガス(水素,酸素)が滞留する可能性があるため,念のため連続的に排気を行う配管を設置する。

(7) 水没弁※2点検工事

水没弁16台のうち,9台の分解点検を行う。

(8) 耐震裕度向上工事

耐震安全性に対する信頼性を一層向上させるため,配管等について支持構造物の補強を行う。

※1 残留熱除去系ヘッドスプレイ
原子炉停止時に原子炉を冷却するため,原子炉圧力容器頂部から注水する設備。

※2 水没弁
分解点検を行う際に原子炉圧力容器内の水抜きを必要とする弁。

3.定期検査中に実施するトラブル水平展開

(1) 原子炉再循環系配管の点検

原子炉再循環系配管溶接部の約50箇所について,点検を実施する。

平成18年3月20日原院第2号「発電用原子力設備における破壊を引き起こすき裂その他の欠陥の解釈について」に基づく検査

(2) 復水・給水系配管等の点検

復水・給水系配管等,約600箇所の配管肉厚測定を実施する。

平成17年2月16日原院第1号「原子力発電所の配管肉厚管理に対する要求事項について」に基づく検査

以上