島根原子力発電所の耐震安全性評価における活断層の連動を踏まえた地震動評価等について

EnerGia 報道資料

中国電力株式会社

島根原子力発電所の耐震安全性評価における
活断層の連動を踏まえた地震動評価等について

 当社は,原子力安全・保安院から「平成23年東北地方太平洋沖地震から得られた地震動に関する知見を踏まえた原子力発電所等の耐震安全性評価に反映すべき事項(中間取りまとめ)について(指示)」(平成24年1月27日付)を受け,島根原子力発電所の敷地周辺の主要な活断層の連動の可能性について検討し,その結果を国へ報告しました。(平成24年2月29日お知らせ済み)

 平成24年3月28日および4月23日に開催された意見聴取会における,当社からの報告に対する原子力安全・保安院の意見を踏まえ,当社は,島根原子力発電所の前面海域に位置する「F-Ⅲ,F-ⅣおよびFK-2断層」の連動と断層傾斜(発電所側)を考慮するとともに,さらに不確かさ(応力降下量1.5倍等)を考慮した,より厳しい条件で地震動評価を実施しました。

 評価の結果,地震動は,概ね基準地震動Ss-1に包絡されることを確認しましたが,一部の周期で基準地震動Ss-1を上回っていることから,この地震動を新たに基準地震動Ss-3として追加設定することとしました。

 今後,詳細な耐震安全性評価を行ってまいりますが,基準地震動Ss-3が基準地震動Ss-1を上回っている部分はわずかであること等から,基準地震動Ss-3による耐震安全性評価への影響は軽微であると考えています。

 また,「F-Ⅲ,F-ⅣおよびFK-2断層」の連動を考慮した津波について評価した結果,発電所護岸における最高水位は,1・2号機施設護岸で海抜6.0m,3号機施設護岸で海抜8.7mとなり,これまでの評価(海抜5.7m)を上回りますが,1・2号機の敷地高さ,3号機の防波壁高さをそれぞれ下回ることから,原子炉施設が津波による被害を受けるおそれがないことを確認しています。

※応力降下量・・・断層が破壊する直前まで断層面に応力が蓄積されており,断層破壊によってその応力が解放される。その応力の解放量を「応力降下量」という。

以上