部門別収支
1.部門別収支とは
自由化部門の赤字を規制部門で補填することがないようチェックすることを目的として、「電気事業法」及び「みなし小売電気事業者部門別収支計算規則」(経済産業省令)に基づき、毎年度、部門別収支の作成及び提出が義務付けられています。
2.2023年度部門別収支について
2023年度の部門別収支を算定した結果、特定需要部門(規制部門)の当期純利益は31億円、一般需要部門(自由化部門)の当期純利益は1,077億円となりました。
算定結果については、独立した監査法人の監査報告書を受領するとともに、経済産業大臣に提出しております。
(監査報告書 [PDF:1,060KB])
参考1:2023年度部門別収支計算書
特定需要 | 一般需要 | 特定需要・ 一般需要外 |
合計 | |
---|---|---|---|---|
電気事業収益 | 155,574 | 1,065,097 | 92 | 1,220,764 |
電気事業費用 | 151,407 | 918,736 | 2,621 | 1,072,766 |
電気事業外収益 | 167 | - | 70,731 | 70,899 |
電気事業外費用 | - | - | 66,605 | 66,605 |
税引前当期純損益 | 4,335 | 146,360 | 1,596 | 152,292 |
法人税 | 1,144 | 38,652 | 425 | 40,223 |
当期純損益 | 3,190 | 107,707 | 1,170 | 112,069 |
電気事業利益率 (電気事業収益-電気事業費用)/電気事業収益 |
2.7% | 13.7% |
---|
(注)
百万円未満切捨てのため、内訳と合計が一致しない場合があります。
電気事業費用には、他社販売電力料、電気事業財務費用等を含みます。
特定需要・一般需要外部門には、附帯事業営業収益・費用、事業外収益・費用、休止設備費等を整理しています。
参考2:2023年度実績と料金原価との比較
規制部門 | 全体(規制部門+自由化部門等) | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
実績 (a) |
原価 (b) |
差異 (a-b) |
実績 (a) |
原価 (b) |
差異 (a-b) |
主な増減要因 | |
人件費 | 66 | 38 | 27 | 412 | 285 | 127 | 原価上の給与水準および人員数との相違による差 |
燃料費 | 433 | 441 | ▲8 | 3,841 | 5,325 | ▲1,484 | 燃料価格下落による火力燃料費の減 |
修繕費 | 74 | 47 | 27 | 578 | 455 | 122 | 火力の増 |
減価償却費 | 65 | 72 | ▲6 | 506 | 681 | ▲174 | 原価上の原子力稼働工程との相違による差 |
購入電力料 | 401 | 399 | 1 | 3,468 | 4,590 | ▲1,121 | 燃料価格下落による減 |
公租公課 | 24 | 23 | 1 | 190 | 233 | ▲42 | 原価上の原子力稼働工程との相違による差 |
原子力バックエンド費用 | 4 | 10 | ▲5 | 38 | 117 | ▲79 | 原価上の原子力稼働工程との相違による差 |
その他経費 | 659 | 502 | 157 | 3,588 | 3,264 | 324 | インバランス実績による増 |
電気事業営業費用 計 | 1,730 | 1,536 | 194 | 12,624 | 14,952 | ▲2,327 |
(注)
億円未満切捨てのため、内訳と合計が一致しない場合があります。
原子力バックエンド費用:使用済燃料再処理等拠出金費、特定放射性廃棄物処分費、原子力発電施設解体費
主な前提諸元
実績(a) | 原価(b) | 差異(a-b) | |
---|---|---|---|
販売電力量(億kWh) | 446 | 468 | ▲22 |
為替レート(円/$) | 145 | 138 | 7 |
原油CIF価格($/b) | 86.0 | 94.6 | ▲8.6 |
原子力利用率(%) | - | 62.8 | ▲62.8 |
その他経費のうち、普及開発関係費、寄付金、団体費について
普及開発関係費
省エネを進めていただくことや、最適な料金プランにより電気を効率的にお使いいただくことは、お客さまの利益につながることから、省エネやより付加価値の高いサービス・料金メニューに関する情報発信等を行っています。
電気事業を円滑に運営していくには、お客さま、地域の皆さまのご理解とご協力を得ることが不可欠であることから、エネルギー・電気事業全般にわたる広報活動にも取り組んでいます。
なお、2023年度の普及開発関係費は、約29億円です。
普及開発関係費の使途
- 省エネやより付加価値の高いサービス・料金メニューに関する情報発信等
約20億円 - 事業活動に関する情報発信やお客さま・地域の皆さまのニーズ把握等、事業全般へのご理解を得るための広報活動等
約8億円
寄付金
電気事業を円滑に運営していくには、お客さま、地域の皆さまのご理解とご協力を得ることが不可欠であることから、公益への寄与、地域社会への貢献等の観点から、当該寄付の趣旨を慎重に考慮し、対処しております。
なお、2023年度の寄付金は、約1.9億円です。
寄付金の内訳
- 地方公共団体への寄付金、財務大臣の指定した寄付金※1
約1.8億円 - 特定公益増進法人への寄付金※2等
0.1億円未満 - その他
0.1億円未満
※1 公益事業を行う法人又は団体に対する寄付金で、広く一般に募集され、教育または科学の振興、文化の向上、社会福祉への貢献その他公益の増進に寄与し、緊急を要するものに充てられることが確実であるとして財務大臣が指定したもの
※2 教育または科学の振興、文化の向上、社会福祉への貢献その他公益の増進に著しく寄与するものとして政令で定められた法人に対する寄付金で、その法人の主たる目的である業務に関連するもの
団体費(事業団体費、諸会費)
加入することで事業遂行上有益な情報を効率的に収集できるもの等、低廉で安定した電力供給を確保していく上で加入が必要と考えられる団体等に加入しております。
なお、2023年度の事業団体費は約6億円、諸会費は約3億円です。
事業団体費の拠出先
電気事業連合会、原子力安全推進協会、海外再処理委員会、海外電力調査会 ほか
諸会費の拠出先
各種経済団体や各地域の商工会議所 ほか
参考3:規制部門における需要・収入の想定と実績
- 規制部門における需要・収入の想定と実績 [PDF:389KB]
参考4:経営効率化の実施状況
2023年度の経営効率化の取り組みについては、アクションプラン(経営計画の概要)の中で公表しております。
また、当社は、更なる調達効率化に向けて、2025年度までのロードマップを策定のうえ取り組みを進めております。
- 調達効率化に向けたロードマップ(2025年5月更新) [PDF:921KB]