第14回 自治体説明会
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《出席者》島根県,松江市,出雲市,安来市,雲南市,鳥取県,米子市,境港市
前回の説明会(2015年5月29日)以降に開催された9回の審査会合の概要についてご説明しました。
<誤操作防止,安全避難通路,安全保護回路における指摘事項の回答について>
○ご説明資料
誤操作の防止,安全避難通路,安全保護回路(コメント回答) [PDF:443KB]
○主なご説明内容
これまでの審査会合における主な指摘事項への回答について説明。
誤操作の防止について,内部溢水や火災など審査が終わっていない項目に,今後新しく作業を追加した場合には,フィードバックして審査を受けることになるのか。
→追加した作業については誤操作の防止に反映する。その際に審査会合を実施するかどうかは,その軽重によって原子力規制庁が判断することとなる。
<解析コードについて>
○ご説明資料
重大事故等対策の有効性評価に係るシビアアクシデント解析コードについて [PDF:1,267KB]
○主なご説明内容
島根原子力発電所の有効性評価解析で使用する6つの解析コードのうち,未説明の3つのコード(MAAP,REDY,SCAT)について,当該コードが妥当であることを説明。
解析コードを改めて審査しているが,なぜこのような議論をしているのか。
→有効性評価では,数値解析によって重大事故時の挙動を評価していくことになるが,解析に使用するコードの適用範囲やモデルの組み方等によって影響があり,不確かさが伴う。この不確かさを正しく把握したうえで,その影響を有効性評価に反映し,妥当な事故対応手順ができているかを確認するため,解析コードの不確かさが審査されている。
MAAPの島根2号機への適用性および従来許認可で使用した解析コードのバージョンアップ対応はどうか。
→MAAPについては,島根2号機を含めBWRプラントへの適用が可能と考える。従来許認可で使用したREDY,SCATについては,これまでより厳しい事象に対しても適応できるよう,モデルの適用範囲を広げたバージョンとしている。
<原子炉制御室等について>
○ご説明資料
島根原子力発電所2号機 原子炉制御室等について [PDF:1,690KB]
○主なご説明内容
施設外部の状況を監視できる設備等を設けるとともに,万一の事故発生時に運転員が原子炉制御室に一定期間とどまり適切な対応ができるよう,必要な資機材の配備や運転員の被ばく低減のための放射線防護装置等の設置などについて説明。
運転員が放射線防護装置に待機可能とした3時間の根拠はどうか。
→フィルタベントの際に放出される放射性物質の動きとして,最初に希ガス類が放出され,実質2時間程度で放出される。その後,中央制御室のクリーンアップモードを約1時間運転すると想定し,防護装置での待機時間を3時間としている。
希ガス類の放出を2時間とした根拠はどうか。
→有効性評価で使用しているMAAPコードを使って確認している。
<火山影響評価について>
○ご説明資料
島根原子力発電所 火山影響評価について [PDF:4,585KB]
島根原子力発電所 火山影響評価について(補足資料) [PDF:5,615KB]
○主なご説明内容
三瓶山(島根県)および大山(鳥取県)については,先行プラントの審査状況を踏まえ,火山の活動様式および風向の不確かさを考慮し,敷地への火山灰等の降下火砕物の層厚を見直すことを説明。
降下火砕物の層厚を見直す際に考慮した先行プラントの審査状況とは何か。
→大飯・美浜では,大山について5km3程度の火山の活動様式を考慮している。また,伊方では,直接発電所に向かう仮想的な風を考慮してシミュレーションを実施している。
<敷地周辺陸域の活断層評価について>
○ご説明資料
島根原子力発電所 敷地周辺陸域の活断層評価(重力異常に係わるコメント回答(その1))
・ 1/3 [PDF:6,193KB]
・ 2/3 [PDF:4,475KB]
・ 3/3 [PDF:5,489KB]
島根原子力発電所 敷地周辺陸域の活断層評価(重力異常に係わるコメント回答(その2))
・ 1/6 [PDF:6,617KB]
・ 2/6 [PDF:7,939KB]
・ 3/6 [PDF:8,503KB]
・ 4/6 [PDF:5,404KB]
・ 5/6 [PDF:4,036KB]
・ 6/6 [PDF:4,991KB]
○主なご説明内容
これまでの審査会合における指摘事項への回答として,敷地周辺で認められる大きな重力変化(重力異常)の要因を文献調査,音波探査結果等により説明。
○自治体からの主なご質問
なし。
<確率論的リスク評価(PRA)コメント回答について>
○ご説明資料
島根原子力発電所2号機 確率論的リスク評価(コメント回答) [PDF:199KB]
○主なご説明内容
これまでの審査会合における主な指摘事項への回答について説明。
ストレスファクタの選定の考え方はどうか。
→ストレスファクタで使用されている数値は1,2,5,10がある。今回,ストレスファクタの数値を見直し,プラントにトラブルが発生する前の状態では通常時作業のため1,スクラムなどの事象が発生した場合の作業では,時間制約などにより運転員にストレスがかかるため2を使用している。他電力では,さらに運転員へのストレスが高いホウ酸水注入などの作業に5を使用している。
格納容器の破損について福島第一原子力発電所事故の知見は反映されているか。
→格納容器トップフランジ部分が過熱し,水素が漏えいしたことにより水素爆発につながることが知見としてある。当社としては,格納容器の限界温度,圧力を200度,2Pd(最高使用圧力の2倍)と設定し,パッキン類を含めて7日間保持できることを確認しており,有効性評価の重大事故対策と併せて対処できることを確認している。原子力規制庁との議論は完全に終了しているわけではなく,再度整理することとしている。
<外部事象の考慮について>
○ご説明資料
島根原子力発電所2号炉 外部事象の考慮について
・ 1/4 [PDF:6,138KB]
・ 2/4 [PDF:3,561KB]
・ 3/4 [PDF:5,370KB]
・ 4/4 [PDF:5,590KB]
島根原子力発電所2号炉 外部事象の考慮について 補足説明資料
・ 1/3 [PDF:3,345KB]
・ 2/3 [PDF:3,788KB]
・ 3/3 [PDF:5,154KB]
○主なご説明内容
設計上考慮すべき外部事象の選定について,複数の事象が同時に発生した場合も含めて説明。
プラントに及ぼす影響のうち,電気的影響については,降水,地震,津波の影響を受けないということか。
→原子炉施設に対して直接電気的に影響が出てくるものを示している。降水については,電気設備自体は保護されているため影響を考慮する必要はなく,地震,津波についても,電気設備の破損により間接的には影響するものの,直接的には影響を受けないとしている。
<その他>
以下2点について説明。
○審査資料提出予定(2015年7月9日現在) [PDF:84KB]
第58回の審査会合に先立ち,原子力規制委員会からの要請に基づいて説明した審査会合資料の準備状況について説明。
○宍道断層に係る更なる追加地質調査結果 [PDF:2,868KB]
宍道断層の両端付近(下宇部尾東,女島)における更なる追加調査(ボーリング調査)の結果,断層は認められなかったこと,および今後の審査会合にて調査結果を報告する予定であることを説明。