第20回 自治体説明会

《開催日》2016年9月27日(火)10時30分~11時55分
《出席者》島根県,松江市,出雲市,安来市,雲南市,鳥取県,境港市

前回の説明会(2016年7月22日)以降に開催された3回の審査会合の概要等についてご説明しました。

<重大事故等対策の有効性評価について>

○ご説明資料
島根原子力発電所2号機 重大事故等対策の有効性評価について(審査会合における指摘事項の回答)  [PDF:929KB]

○主なご説明内容
これまでの審査会合における主な指摘事項への回答について説明。

○自治体からの主なご質問
  • 事象発生後の長期的な除熱手段として準備する代替循環冷却設備(可搬型)は,SA設備ではなく自主設備の扱いか。

    →先行PWRプラントにおいても長期安定性に限れば,SA設備としての位置付けとはされていないが,今後,審査状況に応じて他の項目に関連してSA設備と位置付けられる可能性はある。

  • 避難した住民が帰還する際,2次格納施設外に配管を設置する代替循環冷却設備を使用している状態では,仮にその配管が破損した場合のリスクも懸念される。まずは本設の残留熱除去系の復旧に努めることが非常に重要であり,住民への影響まで考慮して戦略を決めていただきたい。

    →代替循環冷却設備のように確実性の高い手段を備えておくということであり,本設の復旧を諦めるということではなく,残留熱除去系の復旧についても手順や予備品等を準備する。

  • フィルタベント使用時にはベント弁を開いたままで維持するとしているが,放射能の影響を軽減する防災の観点からは,必要ない時にはベント弁を閉止する選択肢もある。検討状況を教えてほしい。

    →ベント弁の閉止は防災上必要なことと考えており,今後,当社の手順や防災を考える中では,住民の方がなるべく避難が必要とならないよう,避難が長期に亘らないような対応方法を検討する。

<特定重大事故等対処施設等の概要について>

○ご説明資料
島根原子力発電所2号炉 原子炉設置変更許可申請の概要について(特定重大事故等対処施設及び所内常設直流電源設備(3系統目)の設置)  [PDF:1,008KB]

○主なご説明内容
特定重大事故等対処施設及び所内常設直流電源設備の要求事項と設計方針について説明。

○自治体からの主なご質問
  • 審査会合の中で,特定重大事故等対処施設用のフィルタベント設備について,重大事故対策設備全体として多様性の説明を求めるコメントがあったが,検討状況を教えてほしい。

    →BWRプラントの代表として審査を受けている東京電力への確認を含め,要求事項を確認したうえで対応を検討していく。

<1号機廃止措置計画の審査状況について>

○ご説明資料
島根原子力発電所1号機 廃止措置計画に係るヒアリング状況について  [PDF:469KB]

○主なご説明内容
島根原子力発電所1号機 廃止措置計画のヒアリング状況を説明するとともに,使用済燃料の健全性評価について,評価手法の見直しに伴い,燃料被覆管温度の評価結果を約260℃から約360℃に変更したことを説明。

○自治体からの主なご質問
  • 燃料被覆管温度の評価手法見直しについて,どのような理由により評価手法を見直したのか,評価手法がどのように違うので評価結果の温度が高くなるのか,説明してほしい。

    →当初は,島根2号機の有効性評価でも使用している解析コード(MAAP)を用いて評価していたが,他社では,これまでに廃止措置を行った「ふげん」において用いられた評価方法を使用していること,また解析コード(MAAP)に含まれる評価式の一部に不具合が見つかったことから,ふげん方式に見直すこととした。当初の評価方式では現実的な前提条件を用いて計算しているが,見直し後のふげん方式では,保守的な前提条件や評価式を設定しているため,従来説明してきた数値よりも高い計算結果となっている。

  • 評価の前提条件や手法の違いを含め,改めて詳細に説明いただきたい。

    →本日のご質問の趣旨を踏まえ,整理した上で改めてご説明する。

  • 解析コードのMAAPは2号機の有効性評価にも使われているが,2号機への影響はないのか。

    →2号機の有効性評価においては,2号機の審査会合の中でも,解析上必要なすべての評価式の妥当性,実現象との精度などを確認している。したがって,不具合のある評価式を用いておらず影響はない。

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