第40回 自治体説明会
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《開催日》2026年1月15日(木)13時30分~16時30分
《出席者》島根県、松江市、出雲市、安来市、雲南市、鳥取県、米子市、境港市
《説明資料》
- ○[3号機]新規制基準適合性(設置変更許可申請)に係る審査状況について [PDF:13,281KB]
新規制基準適合性に係る審査の資料については、以下のリンク先に掲載している該当の審査会合欄をご覧ください(審査資料を掲載している原子力規制委員会HPへのリンクを設定しています)。
なお、説明会で使用した資料は、審査資料を一部抜粋して作成しています。
「3号機:新規制基準適合性に係る審査の実施状況一覧(時系列)」
https://www.energia.co.jp/judging/3gouki_itiran.html
- ○島根原子力発電所2号機 プルサーマルについて [PDF:1,521KB]
- プルサーマルについて
- ○核燃料サイクル政策におけるプルサーマルの位置づけ(資源エネルギー庁) [PDF2,801KB]
《説明内容》
<[3号機]新規制基準適合性(原子炉設置変更許可)に係る審査の状況について>
○対象となる審査会合
- 2025年7月18日(16回目)~2025年12月16日(24回目)
(詳細は審査会合一覧をご参照ください)
○主な説明内容
原子炉設置変更許可申請に係る対応状況や審査会合における指摘事項への回答等
○自治体からの主なご質問
- チャンネルボックスの厚肉化による過酷事故時の影響について解説をお願いしたい。
⇒チャンネルボックスの厚肉化を約2.5ミリから約3ミリへ変更すると、チャンネルボックスの物量は単純計算で約1.2倍となるため、溶融時には発熱量が増加する傾向になる。
新規制基準への適合を目的に約3ミリを前提に解析を実施しており、従来の約2.5ミリと約3ミリを同一条件で直接比較する解析は行っていない。例えば、柏崎では約2.5ミリを用いた解析が実施されているが、両者を比較すると仕様の違いはあるものの、島根3号炉の結果が厳しくなる傾向は認められていない。このことから、他の溶融物と比較してチャンネルボックス厚さの違いによる影響は小さいと判断している。
- 先日(12月12日)の原子力規制委員会による現地調査において、断層の活動性はないということであったが、なぜ断層がどこまで伸びているかを確認されていたのか。
⇒12月の原子力規制委員会による現地調査では、断層の評価長さに関してコメントがあった。当該断層は規模が極めて小さく、連続性も乏しいことを評価している。文献上も、古い時代の褶曲(しゅうきょく)の中に小規模断層が出現する例があり、本断層もその類型に該当すると考えている。
断層の連続性については、北端は斜めボーリングにより断層の不連続性を確認し、そこで評価線を止めている。南側も底面スケッチにより断層が殲滅(せんめつ)していることを確認しており、さらに約40メートル離れた地点での斜めボーリングでも断層を確認していない。
現地では、山岡委員から「スケッチ範囲がタンク位置にあり、ステップすること等を考慮し、南側のボーリングを評価範囲に含めるべきではないか」との指摘があった。ただし、活動性がない断層であるため審査影響はないが、断層の長さはパラメータとして重要であるため、より安全側に整理し評価するべきとのコメントを受けている。
- 39ページの入力津波の評価について、2号機と3号機で対象としている設定位置が違うことについて、最初にあふれ出す場所は2号機と3号機共通ではないのか。
⇒今回、3号機の水位上昇側の評価として追加したのは、補機海水系放水路接合桝と補機海水系放水庭である。これらは放水槽から水路で繋がる構造となっている。
2号機の評価では、接合桝と放水庭も評価した上で放水槽の結果を代表で示していた。
一方、3号機では、それぞれの地点で水位を詳細に確認し、個別に対策を検討する必要がある。このため、3号機では両地点を評価対象に加え、その結果を説明したものである。
- 40ページについて、水位下降量の評価値に0.35mの隆起を考慮しているという記載があるが、2号機のときと比較してみると2号機の隆起量は、同様に取水の観点で考慮されていて、0.34mという評価が出ていた。数字の違いについて説明願う。
⇒実際に数値解析をし、断層を動かしたときの隆起量を面的に解析し、2号のときの0.34mは2号の取水口の位置、今回の値は3号の取水口の位置で出てきた値である。
- 2号の海水ポンプは長尺化対策を実施したが、3号機の対策はどうか。
⇒2号機については、ポンプを長尺化して許容津波高さを下げる対策を行うことで、健全性を確保したが、3号機については元々据え付けていたポンプは今のままで取水可能であり、改造は実施しない。
- 先般(1月6日)地震があり、(最大加速度が)2号機では最大、水平28galであった。2号機の審査での基準地震動は解放基盤表面で約820galであり、その解放基盤表面の設定位置と、2号機で観測された基礎マット上の28galは単純に比較できるのか。また、位置関係はどうか。
⇒現在、1月6日の地震を分析中。結果は規制庁にも報告する予定であり、取りまとまればお示しできると考えている。
- 津波の設定位置に3号機の放水路接合桝など新しく加えているが、2号機の審査時は3号機の稼働を前提にせず、このたび詳しく計算したということか。
⇒入力津波の設定位置は、管路計算を実施し、取放水口から津波が入ることを想定しても、取放水設備の開口部から津波が敷地内に流入しないと評価している。2号機審査においても、全ての開口部をモデル化し、そこから溢水しないことを確認しているが、評価水位については、放水槽位置の水位を代表値として用い、評価している。
- 7ページのチャンネルボックスは、ボロンカーバイド型制御棒とハフニウムフラットチューブ型制御棒で形状が異なるため、グラフも異なるということか。
⇒制御棒の形状が多少異なることから、挿入時の抵抗力が少し異なるということ。制御棒挿入性試験では、強制的に変位を与えて下から挿入させるため、結果が若干異なるもの。
- 火災防護の関係について、火災の審査基準では誤作動の防止の観点から原則アナログ式の煙感知器や熱感知器で、炎であれば非アナログ式と思うが、誤作動防止の観点でどういった対策をされているのか。
⇒81ページの全域ガス消火設備の誤作動防止としては、煙と熱のOR回路を二つ持っており、それぞれAND回路につながっている。すなわち、煙と熱両方を検知してから作動するため、煙や熱、どちらかのみを検知した場合には作動しない構成としている。
- 82ページ中の2号機との方針の相違点について、3号機は3時間以上の耐火能力を有するとあるが、2号機と比べてより安全性が高まっているという認識か。
⇒火災の分離という意味では、一つの火災で全系統が同時に喪失しないという点において、同等の安全対策となる。ただし、もともと3号機は安全系区分の種類が多いため、火災に限らず安全性は相対的に高いと考えられる。
- 区分1、区分2、区分3、それぞれ分離するという考え方もあると考えているが、今回、区分1と区分2、区分1と区分3、ここを分離だけをする考え方はどのようなものか。
⇒互いの系列ということで3区分全て分離すればより安全性が高まるのではないかという考え方もあろうかと思うが、一つの火災で全ての停止パスがなくならないことが重要であることを踏まえ、区分1・区分2と区分3について分離対策を実施するものである。
- 82ページの区分1、2、3について、2号機は区分1、3と区分2を分けていたような記憶があるがどうか。
⇒2号機の安全区分ではご認識のとおり、区分1、3と区分2に分けている。
- 区分が増えたから安全性が上がったと説明があったが、それとの関係はどう考えたらいいのか。
⇒ABWRにおいては、2号機の区分3と違い、原子炉補機海水系、原子炉補機冷却系を3区分に設定していること等により、安全性が高まるもの。
- 59ページの断面図について、他の60ページ、61ページ、62ページが同じ見た形であるのに対し、59ページだけ違いが大きいのはなぜか。
⇒ご指摘のとおり、見た目では当該部分の類似性が乏しいように見える。トモグラフィー※の精度は、地震計の数と使用する地震の数であり、地震数が多いほど精度が向上する。
59ページのZhao et al(2011)では、赤暖色系の部分に地震は少ない。
一方、Matsubara et al.(2022)は地震データ数が多く、より密なデータに基づくため、当社としては真値に近い結果であると解釈している。
※ 多方向から撮影した2次元の投影像をコンピュータで再構成し、物体の内部構造を3次元可視化する技術
<[2号機]プルサーマル計画について>
○自治体からの主なご質問
- 中部電力における基準地震動の不正改ざん問題が、今回の燃料調達や帳簿上の入れ替えに影響するか。
⇒2009年9月以降、MOX燃料40体の新規製作の調整を進めてきたが、このたび、中部電力浜岡原子力発電所向けに製造・貯蔵されていた60体のMOX燃料について、基本仕様が同一であることから使用可能と判断した。この60体は、中部電力から直接譲渡されるものではなく、燃料加工メーカーから燃料加工契約に基づき調達するものである。中国電力としては、燃料加工メーカーの製造記録を確認し、設工認および使用前事業者検査を通じて技術基準適合性を確認し、燃料の信頼性を確保する考えである。事業者間連携としては、過去に四国電力および九州電力が未加工分プルトニウムの帳簿上の入れ替えを行った実績があるが、今回のような、MOX燃料の形でプルトニウムの帳簿上の入れ替えを行うのは当社が初めてである。
なお、今回の浜岡向けのMOX燃料を調達することは、中部電力における不適切事案を受けて、実施することとしたものではない。
- フルMOXを目指している建設中の電源開発大間原子力発電所においては、初号機となるため、使用済燃料が発生していないことからMOX燃料の供給元がない状況と思われるが、連携事業として他社から持ってくるのか。
⇒電源開発とも事業者間の協力を実施しており、既に再処理を実施している当社を含めた電力会社との間で、未加工分のプルトニウムを譲渡するスキームとなっている。
- 早期の調達が期待できるとのことだが、どれぐらい短縮されるのか。
⇒契約に基づくものでもあるので、具体的な日数・年数というのはお示しできないが、特にフランス国内のMOX燃料の成型加工期間を短縮することができる。
そういう意味では、数年オーダー位で調達を早めることができると考えている。
- プルサーマルの開始について、すぐにでも出来るのではないかとの印象を持たれる方もおられると思う。許認可等、あるいは輸送なども含めて、早くてもこのくらいの時期であるというもので示せるものがあれば伺う。
⇒プルサーマルの計画については、まだ具体的な時期を含めてご提示する状況にはない。
具体的には、今後、原子力規制委員会に設工認の申請を行うが、先行プラントにおいて、審査は半年から1年は要している。その後、保安規定も数ヶ月の審査期間を要している。それらの許認可が終わってもすぐに装荷できるものではなく、使用前事業者検査を実施する必要があり、また当然海外からの海上輸送も行うことになるので、それらを勘案すると早くても2~3年ぐらいの期間は要するのではないかと想定しているが、現状ではまだ明確にこの時期ということはお示しできる状況にはない。
- 20ページのMOX燃料が2号機560体中228体以下で、炉心装荷率が3分の1以下という記載があるが、炉心装荷率というのはどういう計算式になっているか。
⇒MOX燃料ペレットの金属重量比が3分の1ということ。
MOX燃料集合体には燃料棒が60本あり、その中の12本はウラン燃料、48本はMOX燃料。また、MOX燃料棒の中は、ウラン燃料棒より入っているペレットが少ないため、燃料集合体に対して60分の48より少ない割合しかMOX燃料ペレットはない。こういったことを考慮して、MOX燃料ペレットが全体の炉心に対して3分の1ということを体数に換算すると、228体になる。
- プルサーマルでは、MOX燃料はウラン燃料に比べて核分裂しやすく、また熱伝導がわずかに低いといった特性の違いがある。そのため、一般には「制御が難しい」という印象を持たれやすいが、原子炉の設備設計や運転方法はMOX燃料の特性を織り込んだ上で成立しており、特別な改造や新たな運転手順を必要としない仕様となっている。
運転・管理についても、現在のウラン燃料で用いている運転方法と同じ枠組みでMOX燃料を適切に制御できるよう、設計上の余裕や操作手順が確保されている。そのため、プルサーマルに移行する際に大きく運転方法を変更する必要はなく、現行の運転・管理手法の中で対応可能であるという認識でよいか。
⇒その認識で問題ない。
ウランとプルトニウムで特性に違いはあるが、大事なことは特性をきちんと把握した上で、炉心をきちんと管理するということ。
以前には、原子力安全委員会においても手法等について検討されており、3分の1程度までの装荷であれば、ウラン燃料と同等の管理で運転できると結論付けられている。当社においても、運転する上できちんと止める性能を持たせるなど、基準を遵守して炉心管理できるものであり、同等に管理できるものと考えている。
- 資源エネルギー庁への質問であるが、使用済MOX燃料を再処理する技術については、試験的な実績があり、理論的には可能であると整理されている。しかし、ここから実証が進む段階であり、確立までには至っていないという認識である。この点は、原子燃料サイクルの観点から重要な点であり、実証に至らなかった場合の原子燃料サイクルへの影響はどうか。
⇒この技術は将来の燃料を回していく中で必要なものであるが、今すぐの話ではない。当然、使用済MOX燃料の量を削減しなければならないが、まずはウランの使用済燃料を再処理していくので、使用済MOX燃料の再処理は当分先になるが、将来は必ず直面し、しっかりと解決していかなくてはならない課題である。技術の度合いについては、「ふげん」で使用済MOX燃料が出てきており、東海再処理工場で処理したという実績もある。また、フランスの工場では、少量再処理した実績がある。そのため、実際にこの再処理のプロセスの中で回していくことは可能だという確認をしている。
一方で、当然ながら許認可を取らないといけない。そして、許認可を通すためには、「運転条件」に関するデータをきちんと示さなければならない。運転中に安全性を確保しながら、一定の法律に則ってやっていくということは商業施設の中で非常に重要。そうしたプロセスはまだ確立できてない状況である。
相応の量について、日仏共同で再処理の動きがある。具体的には、使用済ウラン燃料と使用済MOX燃料を混合する、混合再処理という方法で400t程度の再処理をやってみて、これをもって許認可する際のデータを取っていこうという試みもこれから。この部分で運転方法の確立をし、許認可をとれるところまでデータをとっていく。この400tでデータとしては必要な数取れることを期待しており、これにより、将来の事実上の再処理の運転条件をしっかり固めることに繋げていきたい。
- 炉心装荷率が3分の1とあるが、3分の1に抑えているものが3分の1を上回ったら危険と思う人がいるといけないので、3分の1の位置づけを改めて伺う。
⇒炉心装荷率が3分の1を超えたら運転できなくなるなどの類のものではなく、全燃料でMOX燃料が装荷できるようなタイプで設置許可を取得しているプラントもある。
3分の1であれば設備や運転方法を変更することなく運用でき、また当社で発生する使用済燃料を使ったMOX燃料による原子燃料サイクルは十分に回るものと考えている。
- 中部電力と帳簿入れ替えを行ったことに伴い、設工認で何らか影響を受けるか。
⇒プルトニウムの帳簿上の入れ替えについては、影響がないと考えている。
中部電力との帳簿入れ替えは原料としてのプルトニウムに関するものであり、設工認ではMOX燃料の技術基準適合性、すなわち燃料集合体としての停止余裕等に関する技術基準適合性の説明になるので、プルトニウムの帳簿上の入れ替えが影響するとは考えていない。
- 今回の加工済みMOX燃料は、(未加工のMOX燃料と比べ)設工認で認可を受けてから作っていく点が異なる。今回の設工認について、加工済みMOX燃料の説明の進め方と、加工済みMOX燃料を使うことによる論点はどうか。
⇒今回使用を予定しているMOX燃料は既に製品として加工済みであるため、当社としては設工認の認可後に使用前事業者検査を実施し、技術基準への適合性を確認する考えである。
このMOX燃料は、もともと中部電力向けとして2020年の新検査制度導入前に旧制度の枠組みで輸入燃料体検査申請が行われ、製造が開始されたものである。ただし、輸入には至っていないため、今後当社が使用するには、新たに当社が設工認を申請し、本MOX燃料が現行の技術基準に適合することを説明する必要がある。
したがって、今後は当社が設工認申請を行い、その後の使用前確認申請の段階で、加工済燃料の特性や影響について原子力規制庁へ説明し、確認を受けるという手順で進める考えである。
- 加工済みであり、おそらく設計自体はすでに採用されたものと同じなので、特段、論点があるということでもないという認識か。
⇒大きな論点はないと思っている。そのため、既に加工済みであるということに対して、当社としてしっかり技術基準適合性をいかに説明するかということになる。
- 実際にMOX燃料を使用されるときには、住民に対して説明をきちんとしていかれるというようなご発言があったが、それはホームページや報道とかではなく、個別での説明会等を開いていただけるというような認識でよいか。
⇒実施のやり方については、自治体と相談しながら進めさせていただきたい。
以上




