プレスリリース

 中国電力ネットワーク株式会社(本社:広島県広島市、代表取締役社長 長谷川 宏之 以下、中国電力ネットワーク)および株式会社電力サポート中国(本社:広島県広島市、代表取締役社長:福島 透 以下、電力サポート中国)は、スマート保安※1に係る取り組みの一つとして、中国電力ネットワークが運用保守を行っている電柱や電線などの配電設備を対象に、本日からMobile Mapping System※2(モービルマッピングシステム 以下、MMS)を活用した点検を開始します。

 ※1官民が一体となって行う産業保安への取り組みとして政府が提唱するコンセプト。AI・IoT等の先進技術を活用した、より効率的で安全性の高いスマートな保安体制や方法を表している。

 ※2ステレオカメラ、3次元レーザー計測器などの機器を車両に搭載し、走行しながら建物や設備などの3次元座標データを取得するシステム

1.MMSを活用した点検の概要

 中国電力ネットワークでは、約200万本の電柱の運用保守を行っており、設備の状況や樹木との接近状況等について、現場で目視や測定機器等による点検を実施しています。

 これまでNTT西日本グループおよびNTTインフラネットと協力しながら、MMSによる配電設備の画像取得を実施するとともに(2021年12月22日お知らせ済)、運用保守の実務を担う電力サポート中国と連携のうえ、撮影した画像を活用した設備点検方法等に関する検討を重ねてきました。

 本年4月からは、MMSにより計画的に配電設備の高精度な画像等を取得・更新のうえ、現場で行っていた点検を机上で実施することで、点検業務を効率化していきます。

 加えて、配電設備および周辺地域の画像を2年ごとに最新化することから、設備設計や設備故障対応時の現場調査業務の効率化も期待できます。

2.今後の取り組み

 中国電力ネットワークおよび電力サポート中国は、順次、MMSを活用した点検の実施地域を拡大していくとともに、将来的には、取得した画像からAIにより不良箇所を自動判別するなど、点検業務への利活用拡大を進め、点検業務の効率化・省力化に取り組んでいきます。

 また、引き続き、NTT西日本グループおよびNTTインフラネットとも連携しながら、AI・IoTを活用したDXや一部業務の共同化検討等を推進し、電力、通信設備の運用保守の高度化や、労働生産性の向上に加え、社会インフラの運用保守への利活用拡大について検討していきます。

以上