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枡田絵理奈が現地レポート! 島根原子力発電所の“いま”(後編)

島根原子力発電所特集

Ahaエネ! │ 2025.3.19

島根原子力発電所の技術部で、安全を守る重要な業務を担当しながら、家庭や子育てとの両立に奮闘する中国電力社員の船田 優麻(ふなだ ゆま)さん。日々の仕事や生活で大切にしていることや、松江のオススメスポットなどについて、同世代のママでもある枡田絵理奈さんがインタビューしました。

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リフレッシュしながら難しい業務も前向きに!

枡田さん

どのような業務を担当されていますか?

船田さん

私は主に「保安規定」の管理と、1月10日に営業運転を再開した島根原子力2号機の最終検査である「総合負荷性能検査」を担当しました。
なんだかとても難しそう。「保安規定」ってどんなものですか?
「保安規定」は、発電所の安全を守るために必要なことが記載されたルールブックのようなものです。2011年の東日本大震災以降、新規制基準が大幅に追加されたことに伴い、保安規定も大幅に見直され、例えば、発電所に24時間365日常駐する要員を21名から47名にする体制強化や新規設置した安全対策設備の運用など、新たなルールが追加されました。
書類は800ページほどあり、社員がその内容を理解し、遵守できるように、教育訓練も行っています。また、日々の業務の中で発生する事象が、保安規定に関わるかどうかの確認も担っています。
普段の1日はどのような感じなんですか?
小学1年生と3歳の子どもがいるので、毎日慌ただしいですね。夕方は保育園のお迎えがあるので、限られた時間内に業務を終わらせるため、集中力を高めて取り組んでいます。そんな中で、私にとってとても大切なのが、昼休みの1時間。食堂の方に作ってもらったごはんを味わった後は、仲のいい女性社員と子育てや仕事の話をしながら構内を散歩。構内は広いので、気分によってコースを変えることもありますし、桜の時期には開花状況をチェックするのも楽しみですね。
大切なリフレッシュの時間なんですね。仕事をする上で大切にしているのはどのようなことですか?
保育園から急な呼び出しが入ることがあるので、できるだけ業務の進捗状況を周囲の人に伝えたりメールを一緒に入れたり、情報共有するようにしています。それと、何事も楽しむことを大切にしています。新しい業務に取り組む際には「自分にできるかな」と不安を感じることもありますが、「何事も経験だ!」と前向きに考え、楽しみながら取り組むようにしています。
安全性の向上を図るという責任ある仕事の中でも、特に印象に残っていることを教えてもらえますか。
1月10日の営業運転再開前の「総合負荷性能検査」を任されたことは、大きなやりがいと自信につながりました。最終検査なので抜け・漏れなどのミスが許されませんし、今回は、13年ぶりの再稼働で設備も新しくなっていたため、検査の判定基準を設定し直すところから、検査当日にデータを取るところまで、細心の注意を払いながら行いました。
大きな責任が伴いますが、その分、達成感ややりがいも大きかったのではないでしょうか?
そうですね。再稼働に向けた対応は初期から携わってきたので「やっとここまで来たんだ」という気持ちになりました。でも再稼働や営業運転の再開がゴールでなく、一番大切なのは、これから安全・安定的な運転を継続していくこと。原子力発電は温室効果ガスの排出量が少ない発電方法なので、子どもたちやその先の世代が安心して暮らせる環境を守ることにもつながります。そうした意味でも、とてもやりがいを感じています。

小さな気遣いから生まれるコミュニケーション

安全で安定的な運転を続けるために、何か意識していることはありますか?
職場にはいろんな世代の人がいますが、私も気づけば入社15年目で、中堅の立場です。職場の雰囲気を少しでも明るくできるように、上司と若手の橋渡し役になれたらと思っています。
下の年代とのコミュニケーションでは、どのような工夫をしていますか?
些細なこと、例えば髪を切ったとか、そんな小さな変化を見つけて声を掛けるようにしています。私自身も「気にかけてもらえている」「見てくれている」と感じられたことが安心につながったので、同じようにできたらいいなと思っています。
職場には子育て中の女性も多いんですか?
島根原子力発電所で働く社員は約570人。そのうち女性は20名ほどで、全体の約3%と少ないですが、私と似たような境遇の女性もいるので、情報交換がとても楽しいです。男性が多い職場ではありますが、男性の育休取得も推進されていますし、私が産育休に入るときも、皆さん快く送り出してくれました。何より、子どもができたことを一緒に喜んでくれたのが嬉しかったですね。
これから新たにチャレンジしたいことはありますか。
これまでは同じ部署の人たちと関わる業務が中心だったので、もし挑戦できるなら、他部署の方、他企業の方など、これまで接点のなかった人たちと連携する業務にも興味があります。

両立の秘訣は「完璧を目指さない」「感謝の気持ち」

プライベートな船田さんについても教えてください。休日はどのように過ごされていますか?
もともと私は山陽側の出身で、温泉があまり身近な存在ではなかったのですが、松江に来てからは近場で温泉巡りができるので、時々家族で楽しんでいます。例えば玉造温泉とか松江しんじ湖温泉も行きますし、近場だと「鹿島 多久の湯」も子ども連れの方にオススメです。
私も温泉大好きです。他にこの辺りの子連れで楽しめる推しスポットってありますか?
「松江フォーゲルパーク」はいいですよ! 園内に温室がたくさんあって、世界中の珍しい鳥たちに出会えます。触れ合いやエサやり体験もできるので、最初は恐る恐る近づいていた子どもたちが、いつの間にか平気になっている姿を見ると、成長を感じられますね。
「フォーゲルパーク」はすごく気になっていたので、私も家族そろって遊びに行ってみたいです。最後に、子育てと仕事を両立する上でのモットーを教えてください。
子育てや家庭のことは「完璧を目指さない」ということ。もともと家事はあまり得意じゃないので、完璧を求めるとストレスになるんです。そうなると、家庭のことも仕事も楽しめなくなってしまうと思うので。そして、常に感謝の気持ちを持つことも大切にしています。両親や義理の両親、保育所や児童クラブの先生方に助けられて、日々の生活が成り立ち、仕事にも集中することができるので、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
私も初めての子育てでは「全部自分でやらなくちゃ」という気持ちが強くて、1人で頑張りすぎてしまい、余裕がなくなったことがあります。そうなると、やっぱり色々とうまく回らなくなってしまいますよね。
そうなんですよね。それと、普段はなかなか面と向かっては言えないのですが、この場を借りて、夫にも「いつもありがとう」と伝えたいです。
素敵です! これからも、周囲への感謝と同時に、自分自身が笑顔でいられることも大切にしていきたいですね。

枡田 絵理奈さん
「原子力発電所」は、“正直あまりよく分からない”という印象でしたが、今回の見学でその印象が大きく変わりました。地域の安全を守るため、非常に徹底した安全対策が取られており、働く人一人ひとりが、安全・安心を願う地域の方たちの思いを受け止めながら、「地域の未来を支えたい」「地域と繋がりたい」という志をもって働かれている姿に、一気に親近感が湧きました。
これからは電気をつけるたびに、社員の皆さんの顔が思い浮かんで、電気へのありがたみが一層感じられるようになりそうです。

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