まつばらさきさんが突撃取材! 子育て世代が知りたい「電気の安全な使い方」って?
中国電力×中国電気保安協会 コラボ特集
Ahaエネ! │ 公開日:2024.11.15

私たちの暮らしに欠かせない電気。でも、間違った使い方をすると火災や感電などの危険につながることも…。今回は、Instagramフォロワー2.4万人の人気インフルエンサー・まつばらさきさんが、中国電気保安協会を突撃取材! 正しい電気の使い方や、日ごろから気を付けたい注意点について、広報グループ・森下友美子さんに聞きました。
もっとAhaエネ!
気になる電気の話~夏とは一味違う!? 冬に節電が必要になるワケ~

コンセント・プラグ・コード、こんな使い方に注意!


森下さん(中国電気保安協会):普段電気を使うときに、意識していることや気を付けていることはありますか?

まつばらさん:電気は、日々の暮らしに欠かせないものですが、普段は特に意識せずに使っています。

森下さん:意識しなくても、“当たり前”に使えるのが電気ですよね。ただ、安全に使うために気を付けていただきたいポイントがいくつかあるので、ご紹介していきますね。
電気を安全に使うポイント
タコ足配線をしない
「タコ足配線」とは電源(マルチ)タップを利用するなどして、ひとつのコンセントに多数の電化製品を繋いでいる状態のことです。コンセントには同時に使用できる電流の量が決まっていて、これを「定格電流」といいます。定格電流をオーバーしてしまうと過熱して火災の原因になることがあるので、タコ足配線は避けましょう。
コンセントや電源タップ本体には定格電流が、電化製品には消費電力が表示されているので確認してくださいね。


コードを束ねたまま
使わない
コードを束ねて使用すると、コード内の電気配線が圧迫された状態になり、放熱がされにくくなります。さらに、コードが傷んだり破れたりするとショートが起こり火災につながる可能性が。コードは伸ばした状態で使用しましょう。

濡れた手で使わない
水には電気を通しやすい性質があります。濡れたり、汗をかいたりしている手でプラグやスイッチに触れると感電の恐れがあるため、注意が必要です。

コンセントやプラグに
ほこりをためない
プラグを差しっぱなしにしていると、コンセントとの隙間にほこりがたまり、そこに空気中の湿気が加わると漏電し発火する恐れがあります。これを「トラッキング現象」と呼びます。定期的にプラグを抜いて、乾いた布で掃除をしましょう。
アース線は必ず取り付け
水回りや湿気の多い場所で使う冷蔵庫や洗濯機、電子レンジなどについている、緑色や黄色の線がアース線。電化製品の故障などで漏電した電気を地面に逃がす働きがあります。人への感電事故を防ぐ役割を持つため、しっかりと取り付けましょう。


まつばらさん:家では電動歯ブラシや電動の髭剃り、携帯用充電器などをコンセントに差しっぱなしにしていることがあります。差しっぱなしは良くないですか?

森下さん:差しっぱなしにすると、どうしてもほこりがたまりやすくなります。洗面所や台所などの湿気が多い場所は特にトラッキング現象が起こりやすいので、できれば定期的にプラグを抜いて、乾いた布でほこりを取るといいですね。

まつばらさん:差しっぱなしだと電気代もかかりそうですね。

森下さん:そうですね。コンセントに接続している電化製品は、電源スイッチを切った状態でも電力を消費しています。これを「待機時消費電力」といいますが、家庭で使う電力の約5%がこの待機時消費電力だといわれています。使っていない電化製品は、コンセントからプラグを抜く習慣をつけておくと、電気代の節約にもつながりますよ。
身近な家電の使い方にも気を付けるポイントが


まつばらさん:毎日便利に使っている電気にも、こんなに意識しておいた方がいいことがあるんですね。

森下さん:安全に関わることなので、正しく知るのはとても大切です。そのため、私も電気の安全な使い方を広くお伝えする広報活動をしているんですよ。

まつばらさん:電化製品の安全な使い方や気を付けるポイントも教えてください!
電化製品を安全・快適に使うポイント
電子レンジ
電子レンジは湿気の多い場所に設置する電化製品のため、アースを取り付けて使用してください。家電量販店で購入した際には設置の時に取り付けてもらえます。不安があれば、電気工事店に相談してみることをおすすめします。

ドライヤー
髪を乾かすほか、濡れた靴を乾かすために使う場合も。その際に吸い込み口や吹き出し口をふさぐと内部のヒーターが急激に加熱し、火災につながる危険があります。スイッチを入れたまま床などに放置するのも火災の危険性が。また、濡れた手で使うことは避けましょう。

電気ストーブ
電気ストーブの周りに燃えやすいものを置かないようにしましょう。ストーブの近くに洗濯物などをかけて乾かすことも危険。対流熱による上昇気流にあおられて洗濯物がストーブの上に落ち、火災になった事例もあります。

電気カーペット
強く折り曲げたりシワのある状態で使用すると、ヒーター線が傷んだりして過熱状態となり、発火する恐れが。広げた状態で、しわが入らないようにして使いましょう。断熱マットの上に敷いて使用すると、省エネ効果が高まります。

テレビ
コンセントにプラグを差しっぱなしで使用していることが多いため、特にほこりがたまりやすい場所。ほこりが静電気を帯びてくると画面に付きやすく、画面の明るさを下げてしまうことになるため、定期的に掃除しましょう。

照明
照明器具は、家庭での電気の消費が多い電化製品の一つ。照明の傘をこまめに掃除して明るさを保ったり、LED照明へ交換したりすると省エネになります。

エアコン
冷たい空気は下に、温かい空気は上にたまる性質があります。そのため、冷房のときは上向きか水平に、暖房のときは下向きに設定すれば、冷暖房効果が高まり省エネにもつながります。 エアコンのフィルターにはごみやほこりが付着しやすいので、月2回程度はフィルターを掃除することがおすすめ。また、室外機の周りに物を置かないこともポイントです。

災害時にはどうする?

森下さん:災害時にまず気を付けることは、「通電火災」です。例えば電気ストーブのスイッチが入ったまま停電した後、電気が復旧するときに、倒れた電気ストーブから近くの燃えやすいものに着火したり、損傷した電気配線や電気機器から火花が散って、火災が発生することがあります。

まつばらさん:通電火災が起こらないよう、日ごろから注意しておくことはありますか?

森下さん:水は電気を通しやすいため、電化製品のそばに花瓶や水槽を置かないようにしましょう。暖房器具の周りにも燃えやすいものを置かないよう気を付けてください。また、通電火災への対策として、地震発生時に電気を自動的に止める「感震ブレーカー」があります。こうした機器を設置することも対策につながります。


まつばらさん:その他に、どのような点に気を付けると良いでしょうか。

森下さん:身を守ることを第一に、もし状況的に可能なら、ドライヤーや電気ストーブなどの電熱器具のスイッチを切り、プラグをコンセントから抜きましょう。さらに、ブレーカーも切ることができれば、より安心です。
電気温水器(エコキュート)は、機種によっては水やお湯を取り出せるので、事前にチェックしておくことをおすすめします。災害時の生活用水として使うことができますよ。IHクッキングヒーターは停電すると自動的に主電源が切れます。ただ調理中に停電した場合、トッププレートは熱い状態です。普段から周りに燃えやすいものなどを置かないようにしておきましょう。

まつばらさん:万が一の場合も、冷静に対応しないといけないですね。

森下さん:そうですね。また地震などが落ち着いてたとえ電気が復旧しても、損傷や浸水した電化製品をそのまま使うのはとても危険です。見た目に異常がなくても内部が壊れている可能性があるので、メーカー等に点検してもらいましょう。
子どもが起こしやすい電気の事故は?

まつばらさん:子どもがまだ小さいので、子どもが起こしやすい電気の事故も気になります。

森下さん:これまでお伝えしたとおり、水は電気を通しやすい性質があります。お子さんに限りませんが、濡れた手や汗をかいた手でプラグやスイッチに触れると感電する恐れがあります。また小さなお子さんの場合、コンセントにつながった状態のコードを口にくわえたりすることもあり、感電に気を付けましょう。

まつばらさん:まさに最近、子どもがコンセントに差していた携帯の充電コードを触わろうとしていて、危ないと感じたところでした!

森下さん:最近は感電防止のためのコンセントカバーもあるので、こうしたアイテムを活用するのも一つの方法ですね。また、コンセントにヘアピンや鍵など金属製のものを差し込んで、感電によるやけどをしてしまう事例もありますので、注意が必要です。
取材を終えて
子どもたちにも伝えて電気と仲良く暮らしたい

電気はとても便利なものですが、誤った使い方をすると事故につながることがあることがよくわかりました。正しく安全に、上手に使うことで、日々を快適に過ごしたいと思います。

お話を聞いて気になるポイントがいくつもあったので、まずは家を総点検したいと思います! 私自身が理解していないと子どもに教えることもできないですよね。一緒に点検をして、掃除もして、電気と仲良く暮らせるようにしていきたいです。
まつばら さきさん
各家庭で低圧電気設備の安全調査を行う「調査業務」、ビルや工場などの電気設備の点検や試験を行う「保安業務」、電気の安全な使い方を社会一般に広く伝える「広報業務」を通して、地域社会のインフラである電気を支える事業を行う。
森下友美子さんが所属する広報グループでは、CM放送や広報誌の発行、「子ども電気教室」などの活動を通して、電気の使用安全や省エネルギーについて呼びかけている。

広島市東区二葉の里三丁目5-7 GRANODE広島7階(本店)
https://www.ces.or.jp