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原子燃料サイクルとプルトニウム利用

原子燃料サイクルとプルトニウム利用(プルサーマル)

原子燃料サイクル

原子力発電所は,燃料にウランを使っています。鉱山から掘り出されたウランは,製錬,転換,濃縮,再転換,成型加工といった過程を経て燃料集合体になります。燃料集合体は,原子炉で4~5年使用された後に新しい燃料と取り替えられます。
使用済燃料には,再利用可能なウランや新たに生まれたプルトニウムが残っており,これらは再処理することで燃料として再び使用できます。この流れを「原子燃料サイクル」といいます。

<原子燃料サイクル>

図 原子燃料サイクル

<ウラン燃料の燃焼による変化>

図 ウラン燃料の燃焼による変化

電力会社が中心となって設立した日本原燃は,青森県六ヶ所村で原子燃料サイクルの事業を進めています。

原子燃料サイクル施設位置図
原子燃料サイクルの必要性

資源の乏しい日本にとって燃料をリサイクルすることは,限りあるウラン資源の有効利用を図ることができ,エネルギーの安定供給につながります。
また,使用済燃料を再処理しない場合は,そのすべてが高レベル放射性廃棄物になります。再処理を行うと,高レベル放射性廃棄物の量を低減するだけでなく,ウラン・プルトニウムが除かれるため,放射能による有害度が低減されます。

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プルトニウム利用

プルサーマル

使用済燃料から再処理して取り出したプルトニウムを,ウランと混ぜて混合酸化物燃料(MOX燃料)をつくり,再び原子力発電所で利用することを「プルサーマル」といいます。

プルサーマルという言葉は,プルトニウムの「プル」と,サーマルリアクターの「サーマル」をとってつくられた造語です。

ウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX燃料)は,少量のプルトニウムを使用すること以外,形や大きさはウラン燃料と同じで,使用にあたっても発電所のしくみや設備,運転方法を変える必要はありません。

<ウラン燃料とMOX燃料の比較>

図 ウラン燃料とMOX燃料の比較

すでに役立っているプルトニウム

原子力発電所で使われているウラン燃料の中には,運転中にプルトニウムに変わるものがあり,そのプルトニウムの一部が核分裂するときに発生する熱が発電に役立っています。

<プルトニウムの誕生と核分裂>

図 プルトニウムの誕生と核分裂

ウラン燃料だけを使用した場合でも,原子力発電から得られるエネルギーのうち約30%はプルトニウムによるものです。
MOX燃料を1/3程度使用した場合には,燃料の中に最初からプルトニウムが入っているため,プルトニウムによる発電の割合は約50%になりますが,両者の安全性について特段変わりはありません。

利用実績

MOX燃料は諸外国で十分な使用実績があり,技術は確立されています。また,日本国内の原子力発電所においてもプルサーマルの実施例があります。

MOX燃料の安全性

MOX燃料とウラン燃料では,その特性に多少の差があります。しかし,原子炉の中でのMOX燃料の特性・挙動はウラン燃料と大きな差はなく,MOX燃料の使用割合が1/3程度までの範囲であれば,現在と同じ安全設計・評価手法を使うことが可能であることが原子力安全委員会によって確認されています。
さらに,MOX燃料を使用する場合は,事前に許可申請を行い,国による厳正な審査によって,安全性の確認を受けます。

プルサーマルの必要性

原子燃料サイクルの必要性と同様です。また,余分なプルトニウムを持たないとする国際公約を果たすためにも,原子燃料として平和利用していくことが求められています。

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