調査結果の概要

調査方法

 経済産業大臣および原子力安全・保安院長からの指示により次の調査を行いました。

〔調査内容〕

<1> 点検計画表不備に係る点検

点検計画表に記載されている約7万機器(1号機約35,000機器,2号機約35,000機器)を対象に,島根原子力発電所1・2号機の点検計画表と工事報告書等の不整合がないか,点検時期を超過していないかを確認。

<1>の結果

<2> 定期事業者検査に係る点検

点検計画表に記載されている約7万機器(1号機約35,000機器,2号機約35,000機器)を対象に,島根原子力発電所1・2号機の点検計画表と「定期事業者検査成績書」とを照合し点検計画表に従って定期事業検査が行われていることを確認。

※ 定期事業者検査・・・法律で規定する設備(電気工作物)の技術基準への適合性を事業者が定期的に確認する検査。

<2>の結果

<3> 機器の健全性確認

島根原子力発電所1・2号機について,このたびの調査で確認した,点検時期を超過していると考えられる機器が点検計画表の点検内容に基づく点検を実施し,それらの健全性を確認。

<3>の結果

<4> 保守管理の実施状況の総点検(1,2,3号機)

定められた手順に従って保守管理が適切に実施されているか,また,要領書類が人的エラーを招きやすい内容となっていないかを確認。

<4>の結果

調査結果

<1>の「点検計画表不備に係る点検」を行った結果,点検時期を超過している機器を合計511機器確認しました。

  島根1号機 島根2号機 合計
  中間報告 削除分 追加分 最終報告 中間報告 削除分 追加分 最終報告 中間報告 最終報告
クラス1 28 0 0 28 24 0 0 24 52 52
クラス2 7 0 0 7 7 0 0 7 14 14
クラス3 101 0 0 101
→102(注)
55 ▲1 1 55 156 156
→157(注)
ノンクラス 211 0 2 213
→212(注)
73 ▲1 4 76 284 289
→288(注)
合計 347 0 2 349 159 ▲2 5 162 506 511

(注)最終報告以降に,ノンクラスからクラス3へ重要度分類を見直しました。(1機器)
報道資料「島根原子力発電所の点検不備に係る調査報告書(最終)の提出について」の一部訂正について(お詫び) [PDF:16KB]

クラス1: 合理的に達成し得る最高度の信頼性を確保する必要がある構築物,系統及び機器
クラス2: 高度の信頼性を確保する必要がある構築物,系統及び機器
クラス3: 一般の産業施設と同等以上の信頼性を確保する必要がある構築物,系統及び機器
ノンクラス: 安全に関連しない構築物,系統及び機器
参考:中間報告からの変更理由
(削除分)機器の点検実績が確認されたことによるもの:▲2機器
(追加分)中間報告書作成時の集計ミスによるもの:7機器

 なお,上記の511機器以外に,実際の点検実績が点検計画表に反映されていなかったものや,点検時期の超過はないが点検計画表における点検実績が工事報告書等から確認できなかったものなど,機器の健全性に直接影響はないものの,点検記録に不整合があった機器を1号機で753機器,2号機で407機器,合計1,160機器確認しました。

<2>の「定期事業者検査に係る点検」を行った結果,計画した時期に定期事業者検査を実施していなかったものや,実施時期が妥当でなかったものを1号機で130機器,2号機で23機器,合計153機器確認しました。

  中間報告 削除 最終報告
1号機 141 ▲11 130
2号機 23 0 23
合計 164 ▲11 153
参考:中間報告からの変更理由
(削除分)同じ機器が重複して記載されていたもの:▲4機器(1号機)
現時点で点検時期を超過していないもの:▲7機器(1号機))

 上記の153機器以外に,点検は適切に実施しているため,機器の健全性に直接影響はないものの,定期事業者検査として検査を実施していなかったものを,1号機で2機器,2号機で1機器,合計3機器確認しました。

<3>の「機器の健全性確認」を行った結果,点検時期を超過している511機器のうち113機器について点検計画表の点検内容に基づく点検を実施し,健全性を確認しています(平成22年5月31日時点)。その他の機器については,代替点検を実施し,異常のないことを確認していますが,今後,点検を継続実施してまいります。

<4>の「保守管理の実施状況の総点検」を行った結果,1,2号機の保守管理において,一部に不適切な事例を確認しました。これらについては,平成22年7月末までに対策を完了する予定です。

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