原子力発電の燃料

ウラン

ウラン燃料はどんなもの?

出典:(一財)日本原子力文化財団「原子力・エネルギー図面集」

原子力発電に使うウラン燃料は,天然ウランを製錬,濃縮して,直径約1cm,高さ約1cmのペレットと呼ばれる物に加工したものです。 ペレットは燃料被覆管と呼ばれる丈夫な合金製の長い管の中に収められ,それらを束ねたものが燃料集合体となっています。
注) 島根原子力発電所2号機は560体を原子炉の中に装荷して使用しています。

ウラン燃料の特徴

ウラン燃料の大きな特徴は,少ない量で大きなエネルギーを取り出せることです。そのため,石油や石炭などの燃料に比べて輸送や貯蔵がしやすいという利点もあります。また,使用済燃料のリサイクルも可能です。
発電にはウランの核分裂で生じる熱を利用するため,CO2を排出しないのも特徴です。

産地

原子力発電の燃料であるウランの産出国は,特定した地域への偏りが少なく,オーストラリアやカナダなどの比較的政情の安定した国から輸入できます。

(参考)
  • 日本国内でも,1955年に岡山・鳥取の県境にある人形峠でウラン鉱床が発見され,採掘,精錬が行われましたが,鉱床が小さく,ウランの含有量も少ない事から,2001年3月に操業が終了しました。