9月前半(10月7日公表)

不適合の管理状況(平成22年9月前半審議分)

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 平成22年9月1日~平成22年9月15日の間に,不適合判定検討会にて審議し,不適合と判定したもの

Aグレード 0件

対象となる事象は,ありませんでした。

Bグレード 17件

No 審議日 号機 プラント
運転状態
不適合事象・処置計画
1 9月1日 1号機 停止中 他社の原子力発電所において,定期検査および定期事業者検査の一環として実施している供用期間中検査の計画に含まれていない溶接箇所が確認された事象について,平成22年7月22日の原子力安全・保安院からの指示に基づき,同様の事象がないか調査を行なった結果,原子炉再循環ポンプおよび主蒸気隔離弁に供用期間中検査の計画に含まれていない可能性のある溶接箇所があると報告があった。
当該箇所について現場ならびに図書による詳細調査を行ない10月1日に公表した。
http://www.energia.co.jp/atom/news/101001-1.html
(主蒸気隔離弁:原子炉から発生した蒸気をタービンへ導く主蒸気配管の途中にある主蒸気を隔離する弁)
(溶接継手部:配管と配管又は弁類とを溶接して連結している部分)
2 9月2日 2号機 停止中 点検計画表の作成に当たり,原子炉補機海水ポンプ出口弁(2個)の記載について,定期事業者検査対象の弁とすべきところを「-」(対象外)と誤った記載をしていた。
点検計画表の誤記を修正し,定期事業者検査を実施する。
(原子炉補機海水ポンプ:原子炉建物内に設置された,熱交換器等の機器へ冷却水として供給している水を冷やすための海水用ポンプ)
(定期事業者検査:原子力発電所の設備を定期的に検査し,安全上の技術基準への適合性を確認する検査)
3 9月2日 共通 - 工事契約担当課が,発注先選定リストに記載がない会社へ見積を依頼した。
社内基準に従い見積依頼した会社を評価し,問題ないことを確認した後,発注する。
(発注先選定リスト:予め会社ごとに発注しても問題ないことを評価し,選定した会社のリスト)
4 9月3日 共通 - 手順書(3次文書)の改正において,本文中に記載している内容(上位文書の基本要領(2次文書)を引用した箇所)が,まだ施行されていない内容であった。
手順書(3次文書)を,施行されている基本要領(2次文書)の内容に基づいて改正する。
5 9月6日 2号機 停止中 原子炉建物内で垂直ばしごを昇降時,墜落防止用のセイフティブロック[PDF:75KB]を使用できない安全帯を使っていた。
セイフティブロックを使用できる安全帯を使う。
6 9月6日 1号機 停止中 外部機関へ提出したデータ諸元(主蒸気系安全弁及び逃し弁)に誤記があった。
当該データ諸元の誤記を修正する。
(主蒸気系安全弁及び逃し弁:原子炉の圧力が異常に上昇した場合に,蒸気を逃がすことにより原子炉の健全性を確保するための弁)
7 9月7日 2号機 停止中 B-タービン建物排風機[PDF:53KB]入口ダンパを「開」操作時,手動ハンドルが全開位置を超えても「開」側に回った。
当該機器を点検する。
(ダンパ:空気の流量を調整する装置)
8 9月7日 2号機 停止中 原子炉建物1階のコンクリートハッチ吊り上げ用フック収納箱の蓋を開けたところ,フック収納箱内に約5リットルの水溜りがあった。(定期検査期間中に当該箇所を仮設休憩所として利用していた際,暑さ対策として設置した局所クーラーからの凝縮水が水受けからこぼれ落ちた。)この水から極く微量の放射性物質が検出された。(外部への放射能による影響はない)
放射性液体廃棄物として処理する。
9 9月7日 2号機 停止中 上記,原子炉建物1階における水溜り確認後の連絡を速やかに行うべきところ,確認から約2時間後の連絡となった。また,この際の連絡ルートが一部決められた手順とは異なっていた。(発見者から当直長への連絡がなかった。)
事象発生時は定めた手順により,速やかに連絡する。
10 9月8日 2号機 停止中 仮置物品表示の期限切れが6件あった。
仮置物品表示の期限を再度設定する。
11 9月9日 共通 - 9月1日から予防処置について「統合型保全システム」で管理しているが,手順書で定めた「報告書」の様式が「統合型保全システム」に登録されているものと相違していた。
手順書の報告書の様式を「統合型保全システム」に登録されているものに修正する。
(統合型保全システム:発電所の設備に関する各種情報を統合的に管理するシステム)
12 9月9日 2号機 停止中 保全計画を作成するにあたり,点検計画表を修正していなかった。
①:固体廃棄物処理系の機器(点検周期の定めのない機器)の保全計画作成にあたり,点検計画表を確認したところ「●(実績あり)」となっていたため過去の点検記録を確認したが,確認できなかった。この場合には,点検計画表を「-(実績なし)」としなければならないが,修正していなかった。
②:原子炉隔離時冷却系の特性試験(校正・調整)の実施頻度について,保全計画の点検計画では「13ヶ月」となっているが,点検計画表では「1サイクル」となっており整合していなかった。
(13ヶ月:13ヶ月毎に1回実施 ,1サイクル:定期検査期間(プラント停止中)毎に1回実施)
①および②について点検計画表を修正する。
(原子炉隔離時冷却系:原子炉への給水が供給できない場合に,原子炉冷却材を原子炉へ注入し,原子炉水位を保持して燃料の過熱を防止する系統)
13 9月9日 共通 - 手順書改正の審議のため,保安運営委員会の委員として参加したボイラ・タービン主任技術者を,オブザーバ参加と誤って議事録を作成・承認した。
ボイラ・タービン主任技術者を委員とした議事録に修正・承認する。
(保安運営委員会:発電所における原子炉施設の運営に関する事項を審議し,確認する会議)
14 9月9日 共通 - 作業員がチェックポイントから放射線管理区域に入域した直後,非管理区域側に引き返した。(放射能汚染の非管理区域への拡大はなかった。)
直接管理区域から非管理区域へ引き返せないように対策する。
15 9月13日 共通 - 発電所長が検査総括責任者を承認する前に,承認されていない検査総括責任者が検査実施責任者および代行者の選任を行った。
発電所長が承認の後,再度,検査総括責任者が検査実施責任者および代行者の選任を行う。
16 9月13日 2号機 停止中 廃棄物処理建物内の固化ドラム取扱装置[PDF:113KB]制御盤に「ドラム位置不良」警報が発生し現場確認を行ったところ,ドラム詰室内に白い煙が発生していた。
(松江市消防本部および島根県警による現場検証の結果,「火災ではない」と判断された。)
9月10日公表済(9月21日ホームページへ掲載
発煙の原因を究明する。
17 9月14日 2号機 停止中 自動火災報知設備[PDF:217KB]の発信機取替作業の終了時,接続端子を復旧しようとしたところ,接続端子を誤って別の端子に接触させ火災報知機が作動した。また,作業者から当直長へ作業開始連絡は行ったが,発信機(設置場所)ごとの連絡を行っていなかった。
誤接触しにくいよう,計装部品を配置変更する。また,確実な連絡ができるよう,作業手順を見直す。

Cグレード 41件

No 審議日 号機 プラント
運転状態
不適合事象・処置計画
1 9月1日 1号機 停止中 A-廃液サンプルタンクの内面塗装にピンホールがあった。
当該タンクの内面塗装を補修する。
(廃液サンプルタンク:機器ドレンを再利用するため,処理をした後の水を一時的に溜めるタンク)
2 9月1日 共通 - 洗濯乾燥機(G号機)蒸気ドレンのフレキシブルホースから所内蒸気のわずかな漏れがあった。
当該フレキシブルホースを補修する。
3 9月1日 共通 - 洗濯乾燥機(E号機)の電源スイッチをオフにした際,洗濯乾燥機本体の電源が切れなかった。
当該電源スイッチを補修する。
4 9月1日 共通 - 洗濯乾燥機(F号機)の蒸気供給弁の入口側フランジ部(接続部)から所内蒸気のわずかな漏れがあった。
当該フランジを補修する。
5 9月2日 1号機 停止中 モルタル(セメント)固化装置運転終了後,帳票作成のためパソコンを起動したところ「ファイル容量オーバー」のメッセージが表示されたため帳票作成が出来なかった。
不要ファイルを削除し,帳票を作成できるようにする。
6 9月3日 2号機 停止中 A-中央制御室排風機停止時に,グラビティダンパ(2つある内の1つ)の閉動作が遅かった。(約1分後にダンパ全閉)
当該グラビティダンパを補修する。
(グラビティダンパ:自重で閉するダンパ)
7 9月3日 2号機 停止中 タービン建物1階の防火扉が,ドアノブを回さなくても扉が開閉可能となっていた。(防火扉は閉状態)
当該ドアノブを補修する。
8 9月3日 共通 - 洗濯乾燥機(D号機)の乾燥ファン(モーター部)から異音が発生した。
当該モーターを点検補修する。
9 9月3日 共通 - 洗濯設備 水洗機B号機の操作パネルのスチーム(蒸気)スイッチを押しても,スイッチランプが点灯せずスチーム噴射しなかった。
当該機器を点検補修する。
10 9月3日 共通 - サーベイメータ(機器NoGM-55)の使用に当たって,事前確認を行ったところ電源が安定せず指示針がふらついた。
当該機器を点検する。
(サーベイメータ:放射線を測定する計器)
11 9月3日 共通 - サーベイメータ(機器NoS-3)の定例点検(1回/年)で線源を照射したところ,社内で定める許容範囲よりも低い値を示した。
当該機器を点検する。
12 9月3日 共通 - サーベイメータ(機器NoVIC-114)の定例点検(1回/年)で線源を照射したところ,社内で定める許容範囲よりも低い値を示した。
当該機器を点検する。
13 9月3日 共通 - サーベイメータ(機器NoVIC-115)の定例点検(1回/年)で線源を照射したところ,社内で定める許容範囲よりも低い値を示した。
当該機器を点検する。
14 9月6日 2号機 停止中 固体廃棄物処理系のB-温水ポンプ操作スイッチの動きが固かった。
当該スイッチを取り替える。
15 9月6日 2号機 停止中 原子炉建物2階にある,ひとつの部屋の扉が閉にもかかわらず「開」表示となっていた。(扉の開閉は正常に行える。)
当該扉の表示を補修する。
16 9月7日 1号機 停止中 廃棄物処理系硫酸希釈タンクに「硫酸入口配管ライニングフランジ部の亀裂」「純水入口配管ライニングフランジ部の亀裂,錆の付着および変形」があった。
当該箇所を補修する。
17 9月8日 1号機 停止中 エリア放射線モニタ記録計No.1(タービン関係)に記録される,12箇所のすべての指示が徐々に上昇した。このとき,実際の現場の指示計は変化なく通常の値であった。
当該記録計を点検する。
(エリア放射線モニタ記録計:建物内の放射線の強さを記録する計器)
18 9月8日 1号機 停止中 エリア放射線モニタ記録計No.2(原子炉関係)に記録される,12箇所のすべての指示がステップ状に微少変化(上昇)した。このとき,実際の現場の指示計は変化なく通常の値であった。
当該記録計を点検する。
19 9月8日 1号機 停止中 燃料交換台車の回転ホイスト(吊上げ装置)制御用空気ホースからわずかな漏えいがあった。
ホースを取り替える。
20 9月8日 1号機 停止中 タービン建物主天井クレーンに「ヒータコンセントの配線用遮断器および警報ベルの配線用遮断器に亀裂」「扇風機用コンセントプラグの損傷」「制御盤のヒューズ(全数)が古い。(機能に影響なし)」の事象を確認した。
当該箇所を点検補修する。
21 9月9日 1号機 停止中 除じん機設備の変速機のオイルゲージの油位表示板が90度半転していた。(オイルゲージからの漏洩はない)
当該オイルゲージを補修する。
(除じん機:冷却水として海水を取水しているが,この取水ラインに入ってくるごみ等を取り除く装置)
22 9月9日 2号機 停止中 タービン設備のA-電気油圧式制御装置ラインフィルタ出口ベント弁の閉止栓より,わずかな油のにじみがあった。
当該箇所を補修する。
(電気油圧式制御装置:原子炉で発生した蒸気圧力とタービン回転数を一定に保つため、電気信号により高圧の油を使って主タービンに送る蒸気などを制御する装置。)
23 9月9日 1号機 停止中 気象観測装置の雨量計が,降雨中にもかかわらずカウントしなかった。
当該雨量計を点検する。
24 9月9日 2号機 停止中 硫酸貯蔵タンクヤード防液堤にある雨水を排水する弁の動きが硬く固着気味だった。
当該弁を補修する。
25 9月9日 2号機 停止中 B-廃棄物処理建物排風機の軸受から油のにじみがあった。
当該軸受けを点検する。
26 9月9日 1号機 停止中 水濾過装置の濾過水水槽レベル計が,自動起動停止レベルになっても濾過水ポンプが動作しなかった。(濾過水ポンプ手動起動停止は良好)
当該レベル計を点検する。
27 9月9日 1号機 停止中 可燃性廃棄物焼却設備の雑固体供給リフトが,下端の通常停止位置で停止しなかった。
当該機器を点検する。
28 9月9日 2号機 停止中 廃棄物処理制御室の空調機凝縮ドレンが流入しているファンネルが排水不良気味であった。
当該ファンネルを点検する。
(ファンネル:ドレン受け)
29 9月9日 1号機 停止中 雑固体廃棄物処理設備のモルタル固化装置が自動洗浄時,モルタル混練機入口洗浄の配管から洗浄水が流れなかった。
当該箇所を点検する。
30 9月9日 共通 - サーベイメータ (機器NoVIC-111)の定例点検(1回/年)で線源を照射したところ,社内で定める許容範囲よりも低い値を示した。
当該機器を点検する。
31 9月9日 共通 - サーベイメータ (機器NoVIC-116)の定例点検(1回/年)で線源を照射したところ,社内で定める許容範囲よりも低い値を示した。
当該機器を点検する。
32 9月9日 2号機 停止中 B-除じんポンプの封水配管が詰まり気味で揚水に時間がかかった。(Aポンプは即揚水)
当該機器を点検する。
(除じんポンプ:除じん機にかかったごみを水圧により除去するポンプ)
33 9月10日 共通 - 固体廃棄物貯蔵所B棟1階,2階入口の扉が開かなかった。
扉を補修する。
34 9月13日 1号機 停止中 長期停止保管に伴う主タービンの軸のたわみ防止のため,1回/1月の間隔でターニング(1時間程度)を行っているが,ターニング装置が自動停止した。
当該機器を点検する。
35 9月13日 1号機 停止中 原子炉建物天井クレーンの変圧器用ヒューズの断線により,電源表示ランプが消灯し電圧計が指示をしなかった。
当該ヒューズを取り替える。
36 9月13日 1号機 停止中 A-原子炉給水ポンプの軸受油戻り配管の継手から,わずかな油のにじみがあった。
継手部を補修する。
(原子炉給水ポンプ:原子炉へ水を供給するポンプ)
37 9月14日 2号機 停止中 固体廃棄物処理系の原子炉浄化系スラッジ分離水ポンプ用操作スイッチの動きが固かった。
当該スイッチを取り替える。
(原子炉浄化系:原子炉冷却材(水)の不純物をイオン交換樹脂により除去する系統)
(スラッジ分離水ポンプ:使用済みのイオン交換樹脂を移送した先のタンクの上澄み水を移送するポンプ)
38 9月15日 2号機 停止中 液体廃棄物処理系のA1-非常用ディーゼル室床ドレンサンプポンプ用操作スイッチの動きが固かった。
当該スイッチを取り替える。
39 9月15日 1号機 停止中 純水装置硫酸希釈槽のベント(空気抜き)配管の繋ぎ目に析出があった。
当該箇所を点検する。
40 9月15日 共通 - 環境放射能測定装置用のパソコンに下記の事象を確認した。
・冷却ファンの音が大きい。
・電源が自動的に切れ,ボタンを押しても電源が入らない。
・システムの異常を示すランプが点滅している。
当該パソコンを点検する。
41 9月15日 1号機 停止中 原子炉建物床ドレンファンネル2箇所の内部をファイバースコープで確認したところ,トラップ部(U字管)に堆積物を確認した。
当該箇所を取り替える。