1月後半(2月20日公表)

不適合の管理状況(平成24年1月後半審議分)

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 平成24年1月16日~平成24年1月31日の間に,不適合判定検討会にて審議し,不適合と判定したもの。
 なお,不適合事象は重要度に応じて「A~Cのグレード分け」を行い,管理の程度を定めている。

Aグレード 1件

No 審議日 号機 プラント
運転状態
不適合事象・処置計画
1 1月27日 2号機 定期検査中 第17回定期検査を開始し,原子炉冷温停止状態になった後に原子炉内の中性子源領域計装4チャンネルのうち3チャンネルが動作不能となったため,原子炉施設保安規定に定める運転上の制限を満足しない状態であると判断した。
その後,残りの1チャンネルも動作不能となった。(平成24年1月28日にお知らせ済み
当該検出器を取替えた。
(中性子源領域計装:原子炉の中性子計測装置の一種。原子炉の起動及び停止時の中性子の量を監視するもの。)
(原子炉施設保安規定に定める運転上の制限:保安規定第27条(計測および制御設備)で規定する運転上の制限では,動作可能であるべきチャンネル数2チャンネルを満足していなければならない。)

Bグレード 2件

No 審議日 号機 プラント
運転状態
不適合事象・処置計画
1 1月16日 1号機 定期検査中 部品取替作業を行う準備をしていたところ「一般計装分電盤」警報が発報し,一部系統が停電した。なお,ERSS伝送データの一部にも一時,伝送障害が発生した。
当該電源を復旧した。
(一般計装分電盤:計器電源用の配電盤)
(ERSS:緊急時対策支援システムの略で,緊急時における原子力発電所の状況を迅速かつ正確に把握し,その後の事象進展を予測するもので,運転データや気象データを常時収集し,国(原子力安全・保安院)等へ伝送表示している)
2 1月17日 2号機 運転中 原子炉内の中性子源領域計装4チャンネルのうち1チャンネルの指示値が他の3チャンネルより低下したことを確認した。(1月27日 運転上の制限の逸脱を判断した動作不能となった3チャンネルの内の1つ)
当該検出器を取替えた。

Cグレード 17件

No 審議日 号機 プラント
運転状態
不適合事象・処置計画
1 1月17日 1号機 定期検査中 タービン建物3階にある1つの真空掃除機[PDF:70KB]蛇腹ホース接続口の蓋のピンが破損し,外れていることを確認した。
当該部位を取替える。
2 1月17日 2号機 運転中 予備品として管理しているレベルスイッチの溶接事業者検査の「浸透探傷試験記録」に検査日の誤記を確認した。
当該誤記を修正する。
(レベルスイッチ:容器等の水位を検出するためのスイッチ)
(溶接事業者検査:発電所の機器の溶接箇所が,技術基準に適合していることの確認を行う検査)
(浸透探傷試験:検査液対象物に薬液をかけて,表面の傷などを検出する検査)
3 1月19日 2号機 運転中 復水脱塩装置再生用の水の温度計測器の点検において,計器を校正したが,精度内に調整できないことを確認した。
当該計器を取替える。
4 1月24日 1号機 定期検査中 「溶接安全管理審査申請書」において,備考に記載した溶接施工工場名の誤記を確認した。
当該誤記を修正する。
(溶接安全管理審査:当社が行う溶接事業者検査について,その実施体制,実施方法等を原子力安全基盤機構が審査し,原子力安全・保安院が評定する制度)
5 1月24日 1号機 定期検査中 配電盤のヒューズ取替において,現場のヒューズの個数と電気回路図の個数に相違があることを確認した。
当該電気回路図を修正する。
(配電盤:電気を分配するための計器・スイッチなどを取り付けた盤)
6 1月24日 1号機 定期検査中 残留熱除去系の試験可能逆止弁の作動試験時,弁体駆動部の開表示ランプが点灯しないことを確認した。(弁の動作は異常なし。)
当該箇所を点検し,適切に処置する。
(残留熱除去系:原子炉が停止した後に,燃料から発生する熱を除去・冷却する系統)
(試験可能逆止弁:動作試験が出来る,主要な系統に設置した逆止弁)
7 1月25日 1号機 定期検査中 補給水配管の点検において,配管および配管接続部他の表面に傷を確認した。
当該箇所を取替える。
8 1月25日 共通 「不適合管理・是正処置手順書」(第19次改正)の施行後に開催した是正処置検討会の議事録を,第18次改正の様式で作成した。
当該議事録を修正する。
9 1月26日 1号機 定期検査中 海水電解装置[PDF:216KB]の循環ポンプ用電動機の冷却ファン部から異音がしていることを確認した。
当該冷却ファンを点検し,適切に処置する。
海水電解装置[PDF:216KB]:海水を使用している機器への海生生物の付着を抑制するために注入している次亜塩素酸ソーダを,海水の電気分解により生成する装置)
10 1月27日 2号機 定期検査中 第17保全サイクル定期事業者検査要領書の添付資料備考欄に記載している,検査手順の項目番号に誤記を確認した。また,「別添」の図面を添付していなかった。
当該要領書を改正する。
11 1月27日 1号機 定期検査中 海水電解装置[PDF:216KB]のB-注入ポンプ用電動機の冷却ファンが破損していることを確認した。
当該冷却ファンを取替える。
12 1月30日 2号機 定期検査中 プラスチック固化設備のドラム缶詰め用混合器において,内容物が排出できないことを確認した。
当該箇所を点検し,適切に処置する。
(プラスチック固化設備:廃液等を乾燥粉砕したものをプラスチックにて固化する設備)
13 1月31日 1号機 定期検査中 水素・酸素注入設備において,水素供給しゃ断弁の駆動用空気を供給する電磁弁の排気口からわずかな空気の漏えいを確認した。
当該弁を点検し,適切に処置する。
14 1月31日 共通 4号所内ボイラー停止中,中央制御室に「シーケンサ上位リンク異常」の警報が発報し,中央制御室の操作用タッチパネルでの監視と操作ができないことを確認した。(現場の操作用タッチパネルは良好)
当該装置を補修する。
(所内ボイラー:空調の暖房用機器および発電所の起動・停止時に蒸気を使用する機器等へ,蒸気を供給する装置(1,2号機プラント用として3号,4号の所内ボイラー2基を設置))
15 1月31日 1号機 定期検査中 海水電解装置[PDF:216KB]のA-循環ポンプ用電動機の冷却ファンに傷があることを確認した。
当該冷却ファンを取替える。
16 1月31日 共通 「異常事象発生時の対応要領」(第34次改正)の施行後に,社外へ情報提供を行った際,使用した情報連絡票が,第33次改正の様式であった。
当該情報連絡票を適切に使用する。
17 1月31日 2号機 定期検査中 蒸気加減弁の点検において,弁体の動作量が管理値をわずかに超えていることを確認した。
当該弁を補修する。
(蒸気加減弁:高圧タービン の入口に設置され,原子炉からタービンに流入する蒸気の流量を調整することにより,タービンの出力を制御する弁)
(弁体:弁箱内を上下し,弁座と圧着することで流体の流れを止めるもの)