7月前半(8月7日公表)

不適合の管理状況(2025年7月前半審議分)

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2025年7月1日~2025年7月15日の間に、不適合判定検討会にて審議し、不適合と判定したもの。

なお、不適合事象は重要度に応じて、グレード分けを行い、管理の程度を定めている。

Aグレード 0件

対象となる事象は、ありませんでした。

Bグレード 0件

対象となる事象は、ありませんでした。

Cグレード 2件

No 審議日 号機 プラント
状態
不適合事象・処置計画
1 7月1日 2号機 運転中 中央制御室空気調和装置のバグフィルタ点検において、一部のフィルタが劣化していることを確認した。

当該フィルタを取り替える。

(バグフィルタ:空気調和装置や外気処理装置の中に設置する袋状のフィルタ)
2 7月11日 2号機 運転中 中央制御室空気調和装置のバグフィルタ点検において、一部のフィルタが劣化していることを確認した。

当該フィルタを取り替える。

Dグレード 39件

No 審議日 号機 プラント
状態
不適合事象・処置計画
1 7月1日 1号機 廃止措置中 原子炉建物空気冷却設備の巡視において、冷水ポンプの軸受部から異音が発生していることを確認した。

当該ポンプの軸受を取り替える。

(原子炉建物空気冷却設備:原子炉建物内の局所空調機に冷水を供給する設備)
2 7月1日 共通 第4保管エリアの巡視において、モニタリング設備運搬車のバッテリー液が地面に滴下していることを確認した。

当該バッテリーの取替および滴下したバッテリー液を回収し、中和処理を行う。

(モニタリング設備運搬車:重大事故等時に可搬式モニタリングポスト等を設置場所まで運搬するための車両)
3 7月1日 2号機 運転中 中央制御室において、電灯用配電盤の異常を知らせる警報が発報した。現場を調査したところ、廃棄物処理建物地下1階被服置場の照明器具の絶縁抵抗値が低いことを確認した。

当該照明器具を取り替える。
4 7月4日 3号機 建設中 原子炉建物、タービン建物、廃棄物処理建物に設置している自動火災報知設備感知器が発報・復帰を繰り返していることを確認した。現場を調査したところ、換気空調用冷却水設備の冷凍機が1台運転のため、各建物の湿度が高く、一部で結露が発生していた。

換気空調用冷却水設備の冷却水流量を調節して、環境改善を行う。
5 7月4日 共通 シンチレーション式サーベイメータの使用前点検において、当該サーベイメータが故障していることを確認した。

当該サーベイメータを補修する。

(シンチレーション式サーベイメータ:放射線測定機器の一種であり、放射線と反応して微弱な光を発する物質(シンチレーター)を利用して、放射線のエネルギーや線量の測定を行う機器)
6 7月4日 共通 2号機タービン建物1階のシャワー用ボイラー室の清掃作業において、空調用ダクトの付近にピンク色の粉が噴霧されていることを確認した。近傍を調査したところ、作業員控室に設置している消火器の圧力計の指示値が0になっており、封印シールが破れ安全栓が抜かれた痕跡があることを確認した。

ボイラー室内の清掃を行う。
7 7月4日 2号機 運転中 中央制御室の消防設備表示盤から異常を知らせる警報が発報したことを確認した。当該表示盤を確認したところ、タービン建物2階に設置している感知器に異常があることを確認した。

当該感知器を取り替える。
8 7月4日 2号機 運転中 原子炉浄化設備の計器点検において、炉浄化系pH計の指示値の誤差が精度外であることを確認した。

当該pH計を校正する。

(原子炉浄化設備:原子炉内を循環する冷却水から不純物を取り除き、水質を管理するための設備)
9 7月4日 共通 雑固体廃棄物処理設備の計器点検において、キャニスタ重量計の指示値の誤差が精度外であることを確認した。

当該重量計を校正する。

(雑固体廃棄物処理設備:配管廃材等の不燃性の放射性廃棄物を溶融、固化処理する設備)
(キャニスタ:配管廃材等の不燃性の放射性雑固体廃棄物を溶かし減容する際に使用する容器)
10 7月4日 2号機 運転中 排ガス処理設備の排ガス脱湿塔再生操作において、脱湿塔の停止ランプを固定する部品が破損していることを確認した。

当該ランプを取り替える。

(排ガス処理設備:主復水器等からの排ガスを処理し周辺環境に放出される放射性物質の量を低減するための設備)
(排ガス脱湿塔:主復水器からの排ガスに含まれる湿分を除去する機器)
11 7月8日 共通 積算線量計配備回収業務で使用するガラス線量計読取装置の起動時にレーザー装置の不具合を知らせるエラーが表示されたことを確認した。

当該レーザー装置を取り替える。

(積算線量計:特定の場所に設置し、放射線を一定の期間に受けた線量の積算量として測定する計測器)
12 7月8日 共通 使用前事業者検査(溶接)の開先検査記録において、検査記録に検査結果の一部記載漏れがあることを確認した。

記載漏れの検査に対する有効性が担保できないため、当該検査を無効とし、当該溶接部の再製作を行う。

(開先検査:溶接を行う前に行う検査で、溶接接続面の形状や間隔等が設計基準内であることを確認する検査)
13 7月8日 1号機 廃止措置中 計装用空気圧縮設備の巡視において、圧縮機出口のドレン分離器のドレントラップからわずかな空気の漏えいがあることを確認した。

当該ドレントラップを取り替える。

(計装用空気圧縮機:計測制御機器へ供給する作動用空気を作る機器)
(ドレントラップ:配管や容器内に溜まった水を抜く機器)
14 7月8日 2号機 運転中 タービン建物地下1階配管室の巡視において、予備スリーブ閉止板の一部が腐食し、わずかな水の滴下があることを確認した。

当該スリーブ閉止板を補修する。

(スリーブ:配管やダクトを通すために梁、床、壁に開けた穴)
15 7月8日 共通 GM計数管式サーベイメータの点検において、当該サーベイメータの指示値が安定しないことを確認した。

当該サーベイメータを補修する。

(GM計数管式サーベイメータ:サーベイメータの一種であり、内部に充填されたガスが放射線により電離することを利用して線量の測定を行う機器)
16 7月8日 1号機 廃止措置中 復水貯蔵タンクの点検において、タンクの屋根、昇降階段、歩廊他に腐食があることを確認した。

当該腐食部を補修する。

(復水貯蔵タンク:発電所の運転に必要な水を貯蔵するタンク(非常用炉心冷却系の水源としても使用する))
17 7月8日 共通 水ろ過装置計装用空気圧縮機のVベルト取替作業において、ベルト車を手回ししたところ、空気圧縮機本体から異音が発生することを確認した。

当該空気圧縮機を取り替える。

(水ろ過装置:凝集沈殿およびろ過処理により淡水中の濁度成分を除去する装置)
18 7月8日 2号機 運転中 移動形出力領域計装検出器(TIP)の炉内走行操作作業において、TIP装置を待機位置に移動させたところ、パージ系統のボール弁が開となったタイミングでTIP制御装置のパージ圧力の異常を知らせるランプが点灯していることを確認した。また、現場調査の際、パージ系統の安全弁のシート部からわずかな窒素ガスの漏えいがあることを確認した。

パージ系統の圧力調整を行う。

(移動形出力領域計装(TIP):原子炉の上下方向の中性子分布を測定する装置で局部出力領域モニタの校正にも使用する)
(パージ:空間(配管)内に滞留するガスを空気や窒素に置き換える形で除去すること)
19 7月8日 共通 使用前事業者検査(溶接)の開先検査記録において、検査記録に検査結果の一部記載漏れが確認された件について、水平展開調査を行ったところ、検査結果の誤記により疑義が生じる記録があることを確認した。

誤記箇所の検査に対する有効性が担保できた箇所については、誤記修正を行う。誤記箇所の検査に対する有効性が担保できない箇所については、当該検査を無効とし、当該溶接部の再製作を行う。
20 7月11日 共通 2号機西側事務所の自動火災報知設備の故障ランプが点灯と消灯を繰り返していることを確認した。調査したところ、火災感知器ベースの差込み端子部に緩みがあることを確認した。

当該感知器のベースの取替および端子部の緩みがないことを確認する。
21 7月11日 共通 旧一矢案内所廻りの不要ケーブル撤去作業において、誤って撤去対象外の制御ケーブルを切断したことを確認した。

当該制御ケーブルを再接続する。
22 7月11日 3号機 建設中 タービン建物1階の巡視において、廃棄物処理建物連絡扉の下部が変形し、閉まらないことを確認した。

当該扉を補修する。
23 7月11日 3号機 建設中 屋外設置の消防用設備採水口の点検において、2口あるホース接続口のうちホースを接続していない接続口の弁シート部から、水の漏えいがあることを確認した。

当該採水口を取り替える。

(採水口:屋外消火系配管に設けた消防車の採水用ホースの接続口)
24 7月11日 3号機 建設中 屋外設置の消防用設備採水口の点検において、消火系配管の水抜き弁ハンドルが腐食していることを確認した。

当該弁を取り替える。
25 7月11日 2号機 運転中 原子炉建物地下2階の巡視において、補給水系統の水抜き弁下流の閉止栓からわずかな水の滴下があることを確認した。

当該水抜き弁を点検する。
26 7月11日 3号機 建設中 サービス建物の巡視において、出入口扉が駆動部の故障により自動開閉しないことを確認した。

当該扉を補修する。

(サービス建物:洗濯設備やチェックポイントを設置している建物)
27 7月11日 共通 3号機廃棄物処理建物西側の立坑掘削作業において、2連はしごを使用して降下していたところ、はしごの固定が外れて墜落し、背中を負傷した。

負傷者を病院に搬送する。
28 7月11日 1号機 廃止措置中 非常用ディーゼル発電機設備の計器点検において、ディーゼル補機冷却水流量計の指示値が精度外であることを確認した。

当該流量計を校正する。

(非常用ディーゼル発電機設備:外部からの電力供給がなくなった場合に炉心を冷却する設備に電力を供給するための設備)
29 7月11日 2号機 運転中 中央制御室において、第1給水加熱器の水位制御の異常を知らせる警報が発報した。なお、水位制御状態に異常はなかった。

当該給水加熱器の水位制御計器を点検する。

(給水加熱器:蒸気タービンプラントの熱効率向上を目的として、給水をタービン抽気によって加熱するための熱交換器)
(タービン抽気:蒸気タービンで膨張途中の蒸気を一部だけ取り出した蒸気)
30 7月11日 共通 3号機主変圧器の復旧操作において、主変圧器用断路器の投入操作を行ったところ、当該断路器が動作しないことを確認した。現場を調査したところ、当該断路器のロックピンが「解除」位置であるべきところ、「鎖錠」位置であることを確認した。

当該断路器の動作の異常の有無を確認し、当該断路器を投入する。
31 7月11日 1号機 廃止措置中 燃料プール冷却設備の計器点検において、フィルタおよびプリコートタンク廻りの空気作動弁駆動用電磁弁6台の排気孔からわずかな空気の漏えいがあることを確認した。

当該電磁弁を取り替える。

(燃料プール冷却設備:燃料プールに移された使用済燃料から発生する熱の除去およびプール水の浄化を行う設備)
32 7月15日 2号機 運転中 原子炉建物3階の巡視において、ドライウェル冷凍機の計器架台扉のハンドルが破損していることを確認した。

当該ハンドルを補修する。
33 7月15日 3号機 建設中 給水設備建物の巡視において、消火ポンプ用電動機のポンプ側ファンカバー内部に軸受のグリスが飛散していることを確認した。

飛散したグリスの拭き取りおよび当該軸受部の点検を行う。

(給水設備建物:消火ポンプ、純水装置および水ろ過装置の機器を設置している建物)
(純水装置:発電所の運転に使用する純水(水ろ過装置で製造したろ過水から不純物を除去したもの)を作る装置)
34 7月15日 1号機 廃止措置中 誘導灯用のブレーカー取替作業において、停電のため、取替対象の上流にある原子炉建物電灯分電盤内のブレーカーを切操作したところ、切位置を保持できないことを確認した。

当該ブレーカーを取り替える。
35 7月15日 1号機 廃止措置中 取水槽の計器点検において、取水槽水位計の指示値が精度外であることを確認した。

当該水位計を校正する。

(取水槽:冷却用の海水を取水するための設備)
36 7月15日 共通 3号機取水槽廻りの耐震補強作業において、バックホウ操作の作業員が保護メガネを着用していないことを確認した。

当該作業員に保護メガネの着用を指示する。
37 7月15日 2号機 運転中 115V直流給電車の点検において、架装部の換気扇が動作しないことを確認した。

当該換気扇を取り替える。

(架装部:トラック等のシャシーに取り付けた特殊部品や装置)
38 7月15日 2号機 運転中 所内蒸気設備の計器点検において、フロート部の汚れにより廃棄物処理建物所内蒸気ドレン回収タンク水位スイッチの動作水位の誤差が精度外であることを確認した。

当該スイッチのフロート部を清掃する。

(所内蒸気設備:空調の暖房用機器および発電所の起動・停止時に蒸気を使用する機器等へ蒸気を供給する設備)
(所内蒸気ドレン回収タンク:蒸気の凝縮水を回収するタンク)
39 7月15日 共通 2号機「原子炉補機代替冷却設備による除熱」の成立性確認訓練において、訓練者が架台に載った海水ホースをホース運搬車に積み込んでいたところ、積み込み済の架台と積み込み中の架台の間に指を挟んで負傷した。

負傷者を病院に搬送する。