第17回定期検査の状況
お知らせ
平成28年5月16日
中国電力株式会社
島根原子力発電所2号機 蒸気タービンの取り替えについて
当社は,定期検査中の島根原子力発電所2号機(沸騰水型,定格電気出力82万キロワット)の蒸気タービン(以下,「タービン」という。)について,取替工事を実施することとし,本日,準備作業に着手しましたのでお知らせします。
本タービンについては,他の原子力発電所での事例を踏まえた点検において,動翼取付部※1に応力腐食割れ※2によるひびが確認されたことから,該当箇所を強度に余裕のある範囲ですべて切削除去しました。(平成24年3月14日 お知らせ済み)
切削除去による補修後においても,タービンの安全性に影響がないことを確認していますが,このたび,予防保全の観点から,応力腐食割れの発生を抑制でき,発電効率の向上も期待できるタービンに取り替えることとしたものです。
今後,順次据付作業を実施し,平成28年12月下旬の取り替え完了を予定しています。
1.取替範囲
高圧タービン(車軸,円板,動翼等):1基
低圧タービン(車軸,円板,動翼,タービン内部車室等):3基
2.応力腐食割れへの対策
(1)動翼取付部(円板側)形状の変更
点検で応力腐食割れによるひびが確認された箇所については,応力の集中を緩和できるよう,動翼取付部(円板側)の形状を変更します。
(2)ショットピーニング施工
動翼取付部(円板側)にショットピーニング施工を行うことで,応力腐食割れへの耐性の向上および疲労強度向上を図ります。
3.主要工程
平成28年5月16日:蒸気タービン取替工事の準備作業開始
6月下旬:既設タービン撤去作業開始
8月中旬:低圧タービン内部車室据付
11月中旬:高圧・低圧タービン車軸,円板,動翼据付
12月下旬:高圧・低圧タービン本組立,取り替え完了
※1 動翼取付部
タービンに入ってきた蒸気エネルギーを回転力に変換する羽根(動翼)をタービン車軸に固定する箇所
※2 応力腐食割れ
材料の材質,遠心力等により材料に加わる引張応力,蒸気温度・湿り等の使用環境の3つが重畳した場合に発生するひび
以上
<別紙1> 蒸気タービン取替計画概要[PDF:134KB]
<別紙2> 蒸気タービン概要図[PDF:134KB]