PCBとは

PCBとは

  ポリ塩化ビフェニル【Polychlorinated Biphenyl】の略称で,人工的に作られた軽油状から粘性油状の無色の液体です。特性としては,化学的に安定,熱により分解しにくい,酸化されにくい,酸・アルカリに安定,金属をほとんど腐食しない,水に極めて溶けにくい,絶縁性が高い,高沸点,不燃性等が挙げられます。
  PCBはその特性から,電気絶縁油や熱媒体,感圧紙などのさまざまな用途に用いられてきましたが,昭和43年に発生したカネミ油症事件を契機に,その有害性が問題になり,昭和49年には製造や輸入ならびに,新たな使用が禁止されました。

PCBの用途別割合

カネミ油症事件

  米ぬか油(ライスオイル)製造工程の最終段階で,米ぬかの中にステンレスパイプを通し,熱媒体として PCBを循環させることにより脱臭をしていたところ,このパイプに穴があき,PCBがライスオイルに混入した ために,食用として摂取したことが原因で発生した事件です。西日本を中心に広域にわたって体の吹出物, 関節のはれや手足のしびれなどの症状を訴える人が続出しました。

カネミ油症事件


>>トップへ戻る