柱上変圧器リサイクルセンター

施設の位置
施設の概要
処理原理・工程
安全性確認委員会
広報資料
環境モニタリング
施設の稼動状況

処理の概要

微量のPCBを含む再生絶縁油が混入していた柱上変圧器の容器を各分材毎に解体・選別した後，国からも安全性が認められている「真空加熱分離法」により部材に付着している絶縁油を分離したうえで，解体部品を資源としてリサイクルします。なお，本施設で回収した絶縁油については，「（財）愛媛県廃棄物処理センター」または「絶縁油リサイクルセンター」において無害化処理したうえで，燃料としてリサイクルします。

施設の位置

広島県安芸郡坂町平成ヶ浜四丁目（当社坂総合スポーツセンター用地の一部）

施設の位置

施設の概要

*敷地面積：約2万㎡
*処理方法：真空加熱分離法
*稼動時間：24時間連続運転
*処理能力：最大31t/日

主な経緯

平成15年7月：地元の皆様へ事業概要の説明を開始。

平成16年10月：「廃棄物の処理及び清掃に関する法律第15条」に基づき，施設の設置許可申請書を広島県に提出。

平成17年5月：「建築基準法第51条ただし書」に基づき，施設の設置許可申請書を広島県に提出。

平成17年8月：広島県都市計画審議会で本処理施設設置を了承。

平成17年9月：「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」および「建築基準法」に基づく許可証を受領。

平成17年10月：着工

平成18年12月：試運転開始

平成19年4月：「廃棄物の処理及び清掃に関する法律第15条の2第5項」に基づく産業廃棄物処理施設使用前検査申請書を広島県に提出

平成19年5月：「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づく「産業廃棄物処理施設使用前検査済証」を受領。運用開始。

平成28年3月：柱上変圧器等の無害化処理終了

平成28年4月：処理設備除却工事開始

平成29年9月：「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づく「産業廃棄物処理施設廃止届出書」を広島県に提出。

平成30年1月：処理設備除却工事（現地工事）終了，リサイクルセンター組織廃止

平成30年3月：処理設備除却工事終了

処理原理・工程

(1)処理原理

真空加熱分離法について

減圧下で柱上変圧器の部材から微量PCBを含む絶縁油を分離
減圧下では液体の沸点は低下し，低温で沸騰する（例：標高の高いところでは100度未満で水が沸騰〔下図参照〕）。この物理現象を利用し，絶縁油等が付着した柱上変圧器の部材を200度 6.7Pa（約1万分の1気圧）の雰囲気におくことによって絶縁油等を柱上変圧器の部材から分離します。

標高と沸点の関係

〔標高と沸点の関係〕

減圧加熱（真空加熱炉）により柱上変圧器から分離したPCBと絶縁油蒸気を回収設備（冷却凝縮装置）で冷却することにより凝縮させ，回収します。

真空加熱分離法の特徴
真空炉において，解体した部品を電気ヒーターにより間接的に加熱（200度）することにより，絶縁油等を蒸発させて部品と分離するため，燃焼に伴う排ガスが発生しません。

(2)処理工程

柱上変圧器等

受入保管設備	受入した柱上変圧器を一時保管します。

解体設備	絶縁油等を回収しやすいように柱上変圧器を解体します。

分別設備	コイルについてはさらに切断・選別します。

真空加熱処理設備	解体・分別された部材ごとに，真空状態で加熱することで，絶縁油等を回収します。

卒業判定設備	部材ごとに，確実に処理できたかを確認します。

処理済品保管設備	部材ごとに一時保管しトラックに積込み払い出します。

安全性確認委員会

地域団体および当社が委員となり，連携して施設の安全な運営を確認し，地域の良好な生活環境を保全することを目的に，安全性確認委員会を設立しました。本委員会は，毎年定期的に開催するものとし，次の事項について連絡調整を行い，施設の運営等に反映させます。

＊安全・防災・広報に関する事項

＊施設の稼動状況および施設への搬出入に関する事項

＊環境モニタリングに関する事項

＊資材センターおよび変圧器の保管状況に関する事項

＊平成29年12月21日の第25回安全性確認委員会を以て，解散いたしました。

委員会構成

地域団体	坂町横浜二部住民福祉協議会	横浜二部住民福祉協議会から選任された7名
事業者	中国電力株式会社リサイクルセンター	所長

〔アドバイザー（学識経験者）〕

・安藤忠男

〔オブザーバー〕

・坂町環境防災課課長

・坂町漁業協同組合組合長