再発防止対策

<参考> 島根原子力発電所の点検不備に係る再発防止対策(概要) [PDF:23KB]

直接的な原因に対する再発防止対策

(1)点検計画表不備への対応
今回の調査において判明した不整合箇所を早急に修正します。
2号機第16回定期検査,1号機第29回定期検査については,修正した点検計画表を基に点検を実施します。

(2)業務手順の改善・明確化,手順書の見直し
点検計画の作成・変更,工事仕様書の作成に関する手順書の見直しなど,点検不備に至った業務手順の改善・明確化を順次実施します。

〔主な対策〕
  • 「点検計画作成・運用手順書」の見直し
  • 「工事業務管理手順書」の見直し
  • 部品仕様に関する図書の整備

 直接的な原因に対する再発防止対策は,平成22年7月末までに全て完了する予定です。


 直接的な原因

<参考資料>
「根本原因分析の過程で抽出された直接原因に係る対策のアクションプラン」 [PDF:65KB]
「保守管理の実施状況の総点検で確認された事案の直接原因に係る対策のアクションプラン」 [PDF:24KB]

根本的な原因に対する再発防止対策

 根本的な原因の分析結果を踏まえ,「原子力品質マネジメントの充実」,「原子力安全文化醸成活動の推進」の2つを柱とする再発防止対策を策定しました。

根本的な原因に対する再発防止対策

業務運営プロセス改善 原子力部門の業務運営の仕組み強化 原子力安全文化醸成活動の推進

(※1)「報告する文化」とは,個人的なエラーやヒヤリハット事例,組織にとって望ましくないと思われる情報等を懸念なく報告できる雰囲気が職場に醸成されている,また上級管理者が率先してその模範的な役割をはたしていること。

(※2)「常に問いかける姿勢」とは,安全に関わる自らの行動や機器の状況,さらに組織のあり方などについて常に問いかける姿勢が組織構成員に定着していること。

(※3)「安全文化」とは,組織と個人が安全を最優先する風土や気質のことで,国際原子力機関(IAEA)は,「原子力の安全問題には,その重要性にふさわしい注意が最優先で払われなければならない。安全文化とは,そうした組織や個人の特性と姿勢の総体である」と定義している。

<参考資料>
「根本原因に係る対策のアクションプラン」 [PDF:54KB]

その他の取り組み

(1)点検計画表の継続的見直し
今後,点検計画表における点検方法,点検頻度等について,機器の安全重要度,劣化要因を考慮し,科学的に,より妥当性の高い内容に継続的に見直していきます。

(2)「統合型保全システム(EAM)」の活用
現在開発中のEAMを活用した保守管理による人的エラーの低減を図ります。また,業務プロセスの改善による更なる業務処理の正確性および効率性向上を検討,実施します

(※)EAM(Enterprise Asset Management)とは保守管理活動全体を管理する統合型保全システム。EAMの開発により,現状,紙ベースで管理している膨大な保全データをシステムで管理し,PDCAサイクルを有効に実現していくもの。

(3)情報公開の充実
今後,情報公開の充実に向け,これまでホームページ等で公開していた運転情報,トラブル事象に加え,不適合※と判定された情報をすべて公開してまいります。
また,「原子力安全文化醸成懇談会(仮称)」からの提言の概要や安全文化醸成に向けた取り組み状況等についても,積極的に情報発信してまいります。

(※)「不適合」とは,本来あるべき状態とは異なる状態をいう。発電所では,通常の点検で見つかる計器等の故障から法律等で報告が義務付けられているトラブルまで,広範囲の不具合事象が対象となる。こうした不具合事象が放置されることを防ぐため,正常な状態と区別して管理することを「不適合管理」と言い,「不適合」に対しては,継続使用をしない場合と,機器の健全性を確認して継続使用する場合がある。「不適合管理」を適切に行うことで,改善が進み,より一層の安全性向上につながる。

再発防止対策の実施状況の評価

 直接原因の対策を含む再発防止対策の実施状況や改善内容については,学識経験者による評価を受けるとともに,第三者視点を有する「原子力安全文化醸成懇談会(仮称)」へ報告し,同懇談会からの提言をいただき,施策に反映してまいります。

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