第17回定期事業者検査の状況

2022年5月8日現在

島根原子力発電所2号機第17回定期事業者検査状況(No.159)

1.進捗状況

主な工事の作業は実施していません。

2.主な工事の状況

(1)燃料取替工事

2012年2月1日(水)から燃料の取出し作業を開始し、2012年2月6日(月)に全燃料560体の取出しが完了しました。

(2)制御棒駆動機構取替工事

2012年2月8日(水)から作業を開始しました。

(3)出力領域計装取替工事

2012年3月22日(木)から作業を開始しました。

(4)逃がし安全弁取替工事

2012年2月18日(土)から作業を開始しました。

(5)制御棒取替工事

2012年3月12日(月)から作業を開始しました。

(6)原子炉再循環系配管他高周波加熱処理工事

2012年4月2日(月)から作業を開始し、2012年5月29日(火)に作業が完了しました。

(7)運転監視用計算機改良工事

2012年2月7日(火)から作業を開始し、2012年6月8日(金)に作業が完了しました。

(8)タービン駆動給水ポンプ流量制御装置取替工事

2012年2月16日(木)から作業を開始し、2012年6月18日(月)に作業が完了しました。

(9)主発電機固定子コイル巻替工事

2012年2月9日(木)から作業を開始し、2012年5月12日(土)に作業が完了しました。

(10)蒸気タービン取替工事

2016年5月16日(月)から作業を開始し、2016年12月26日(月)に作業が完了しました。

3.その他の工事の状況

(1)蒸気タービン点検作業、

2012年2月2日(木)から作業を開始しました。

(2)蒸気タービン動翼取付部点検工事

・他の原子力発電所において、低圧タービン動翼※1取付部の超音波探傷検査※2の結果、有意な指示波形が確認されたため、蒸気タービン動翼取付部の自主的な点検を行い、健全性を確認することにいたしました。
点検期間は、2012年10月下旬から12月下旬までを予定しています。(島根原子力発電所2号機 蒸気タービン動翼取付部点検の概要 [PDF:253KB](2012年10月10日)

・2012年10月30日(火)から開始した超音波探傷検査において、一部の動翼取付部に有意な指示波形が確認されたことから、詳細に点検を行うため、2012年11月17日(土)から動翼の分解作業に着手しました。

・2012年12月3日(月)から磁粉探傷検査※3を開始し、2012年12月4日(火)、C-低圧タービン第10段動翼取付部において、ひびを確認したことから、有意な指示波形を確認した他の部位についても詳細な調査を進めるとともに、必要な補修を行うこととしました。(2012年12月4日公表

・その後、有意な指示波形を確認した他の部位についても磁粉探傷検査を実施した結果、A、B、Cの低圧タービンの第10段および第11段動翼取付部(合計9段落)において、合計で147箇所にひび(長さ1mm~48mm、深さ1.39mm~9.12mm)があることを確認しました。ひびの発生原因は、その形状等から応力腐食割れによるものと推定しています。

・確認したひびについては、動翼取付部の強度に余裕のある範囲で、すべて切削除去できており、2013年3月11日(月)に蒸気タービンの安全性に影響がないことを確認しています。(2013年3月14日公表

(参考)予防保全の観点から、応力腐食割れの発生を抑制でき、発電効率の向上も向上できるタービンの取り替えを実施します。(2016年5月16日公表

※1 動翼

 タービンに入ってきた蒸気エネルギーを回転力に変換する羽根であり、タービン車軸に固定され、回転する。

※2 超音波探傷検査

 非破壊検査の一種で、検査対象物に超音波を入射し、対象物内部からの超音波の反射による探傷波形を確認することにより、欠陥の有無を調査する検査。

※3 磁粉探傷検査

 非破壊検査の一種で、検査対象物に磁界を作用させたときの磁粉模様により、対象物表面(表面近傍の内部を含む)の欠陥の有無を調査する検査。

4.その他

(1)運転上の制限の逸脱の原因と対策について

・2012年1月27日(金)、原子炉停止後の原子炉冷却操作中のところ、原子炉内の中性子源領域計装※1 4チャンネルのうち3チャンネルが動作不能となったため、19時30分、原子炉施設保安規定に定める運転上の制限※2を満足しない状態であると判断しました。その後、21時30分、残りの1チャンネルも動作不能となりました。(2012年1月28日公表

・このため、中性子源領域計装の検出器をすべて取替えることとし、2012年1月28日(土)から作業を開始し、2012年1月29日(日)に完了しました。その後、中性子源領域計装が正常に動作していることを確認し、2012年1月30日(月)9時00分、運転上の制限を満足しない状態から復帰しました。(2012年1月30日公表

・原因調査の結果、検出器を取替える際、検出器の絶縁性保護を目的に念のため実施していたテープの巻き付け作業において検出器内部の部品(検出部)に微小なひびが生じ、更に原子炉運転・停止時の温度変化によってひびが進展したことで、検出部のアルゴンガス※3が漏れ、動作不能に至ったものと推定しました。
 再発防止対策として、検出器取替え時のテープの巻き付け作業を実施しないこととし、2012年8月9日(木)に検出器の取替えを完了しました。(中性子源領域計装の概要および中性子源領域計装検出器の構造[PDF:91KB](2012年8月14日)

※1 中性子源領域計装

 原子炉の中性子計測装置の一種。原子炉の起動及び停止時の中性子の量を監視するもの。

※2 原子炉施設保安規定で規定する運転上の制限

 保安規定第27条(計測および制御設備)で規定する運転上の制限では、動作可能であるべきチャンネル数2チャンネルを満足していなければならない。

※3 アルゴンガス

 検出器の内部に封入してあるガス。中性子の量を計測するのに必要となるもの。

(2)中央制御室空調換気系ダクト腐食について

・2016年12月8日(木)、中央制御室空調換気系※1のダクトの点検を行っていたところ、当該ダクトに腐食孔(横約100cm、縦約30cm)が生じていることを確認しました。当社としては、当該系統は実用炉規則※2で安全上重要な設備に該当し、この系統に要求される必要な機能(隔離機能)を満足していないと判断しました。(中央制御室空調換気系系統図[PDF:66KB](2016年12月8日公表)

・2016年12月16日(金)、当該ダクトの点検計画や過去の点検実績、類似箇所の点検、今後の対応等をとりまとめ、実用炉規則に基づき、原子力規制委員会へ報告しました。(2016年12月16日公表

・類似箇所の点検の結果、12月8日(木)に確認した腐食孔のほかに、3箇所で腐食および6箇所で18個の腐食孔(以下、「腐食孔等」)を確認しました。また、これら腐食孔等のほか、ダクトとダクト補強材をつなぐリベット※3が外れたことによるリベット穴開口部(1箇所10個)を確認しています。(中央制御室空調換気系 腐食孔確認箇所[PDF:442KB](2016年12月27日公表)

・2017年3月9日(木)、点検調査・原因調査およびこれらを踏まえた再発防止対策について取りまとめた報告書を、実用炉規則に基づき、原子力規制委員会に提出しました。
 点検調査・原因調査の結果、腐食孔等の発生原因は、ダクト内部で発生した結露ならびに外気とともにダクト内に取り込まれた水分および海塩粒子が、ダクト内面に付着し、腐食を発生させたものと推定しました。
 これを踏まえ、当該系統の点検内容・頻度および運用の見直しならびにダクト仕様の見直しを、再発防止対策として策定しました。(2017年3月9日公表)

・その後、原子力規制庁との面談における指摘事項等を踏まえ、原因調査データの追加や、再発防止対策であるダクト仕様の見直し等の内容を具体化した補正書を原子力規制委員会に提出しました。(2017年11月27日公表)
 本報告の内容については、2018年1月31日に原子力規制委員会において了承を受けました。

・2019年5月31日(金)、本件に関する全ての再発防止対策が完了しました。

【再発防止対策】
(1)保守点検の見直し
  ・ダクト内面および外面の外観点検の実施頻度を見直しました。
  ・外気取入れラインに点検口を追加設置し、外気取入れラインのダクト全てについて、内面点検が実施できるようにしました。
(2)運用の見直し
  ・外気処理装置の使用を「荒天時のみの使用」から「常時使用」に見直しました。
(3)ダクト仕様の見直し
  ・外気取入れラインのステンレス鋼板ダクトを炭素鋼(塗装あり)や亜鉛めっき鋼板に変更しました。
(4)ダクト形状・構造の見直し
  ・ガイドベーンを設けない構造に変更し、ダクト形状も丸エルボに変更することで、水分が溜まりにくい形状・構造に見直しました。

2019年5月31日公表

※1 中央制御室空調換気系
 制御室建物および中央制御室関連のエリアについて、機器および運転員・作業員に対して適切な室内雰囲気条件を維持するため温度、湿度調整および外気の供給を行うものである。通常時は、外気を取り入れて中央制御室等の換気を行うが、事故発生時には、事故が収束するまでの間、運転員がとどまって監視や操作が行えるよう、外気の取入れを遮断し、中央制御室の空気フィルタを介して内部循環させる機能を有している。

※2 実用炉規則
 実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則。

※3 リベット
 頭部とねじ部のない胴部からなり、穴をあけた部材に差し込んで接合させる部品。

(3)アクセスホールカバー取付溶接部のひびについて

 2017年2月16日(木)、高経年化技術評価の一環として、水中カメラを用いた原子炉圧力容器内の目視点検を実施していたところ、1箇所のアクセスホールカバー※1取付溶接部にひびを確認しました。今後、当該箇所の詳細調査を行うとともに、その結果を踏まえ、必要な措置を講じてまいります。
島根原子力発電所2号機 アクセスホールカバー概要図(ひび確認箇所)〔PDF:140KB〕)(2017年2月16日公表)

・当該アクセスホールカバーで確認されたひびに対し、アクセスホールカバー(シュラウドサポートプレート※2の一部を含む)の切断・取り出しを行い、詳細調査を実施した結果、ひびがシュラウドサポートプレートに進展していることを確認しました。また、ひびの発生原因は、「アクセスホールカバー取付溶接部近傍の硬化」、「クレビス※3部内の水質悪化」および「アクセスホールカバー取付溶接部近傍の引張残留応力※4」が重畳したことによる応力腐食割れ※5であると判断しました。

・炉内側を調査した結果、ひびが残存していないことが確認され、ひびの進展範囲が確定したことから、炉心支持構造物(シュラウドサポート※6)の健全性評価を行い、炉心支持機能に影響がないことを確認しました。

・今後、再発防止対策として、溶接構造のない新たなアクセスホールカバー(ボルト締結構造)の設置工事を実施してまいります。

(2019年4月16日掲載)

・2020年1月28日(火)、溶接構造のないアクセスホールカバー(ボルト締結構造)の設置工事が終了しました。

(2020年2月12日掲載)

※1 アクセスホールカバー
 アクセスホールは、島根2号機の建設時に、作業員が原子炉圧力容器底部へ出入するためにシュラウドサポート上の2箇所に設けた穴であり、アクセスホールカバーは運転開始前、その穴を閉止するために設置したカバー

※2 シュラウドサポ―トプレート
 シュラウドサポートの構成部材。

※3 クレビス
 シュラウドサポートプレートとアクセスホールカバー設置面の間に存在する隙間部。

※4 引張残留応力
 外力を除去した後でも物体内に存在する引張り方向の応力。

※5 応力腐食割れ
 材料の材質、材料に加わる応力及び材料の使用環境の3つが特定の条件になったとき発生するひび。

※6 シュラウドサポート
 炉心シュラウドを支持する構造物であり、シュラウドサポートプレート、シュラウドサポートシリンダ、シュラウドサポートレグにより構成される。

5.主要工程表

島根2号機 第17回施設定期検査工程表

【2016.5.22補足説明追記、当該工事実績訂正】
※原子炉再循環系配管他高周波加熱処理工事等…運転監視用計算機改良工事、タービン駆動給水ポンプ流量制御装置取替工事、主発電機固定子コイル巻替工事を含む。

6.今月の予定

 主な工事の作業予定はありません。

以上