三隅発電所でのHiビーズの製造開始について

EnerGia 報道資料

中国電力株式会社

三隅発電所でのHiビーズの製造開始について

当社は,本日,三隅発電所において,Hiビーズ(ハイビーズ)の製造を開始しましたので,お知らせします。

Hiビーズとは,石炭灰の有効利用を通じた循環型社会形成の推進に向けた取り組みの一環として,当社が平成12年10月から製造し,販売してきた石炭灰利用商品です。石炭火力発電所の運転に伴い発生する石炭灰を,概ね10~20mm程度の粒状に加工したもので,主に海域・汽水域の環境改善を目的とした覆砂材として活用されています。

当社は従来,Hiビーズを新小野田発電所(山口県山陽小野田市)で製造し,これまでに約70万tの販売を行ってきましたが,これまで培った技術を基に製造設備をリニューアルすることとし,継続的な商品供給や,購入されるお客さまへの物流を考慮し,三隅発電所(島根県浜田市)に製造拠点を移設することとしました。
平成27年2月から設置工事を開始。本年9月に工事が完了し,本日から本格的な製造を開始しました。

当社は引き続き,Hiビーズを安定的に製造し,石炭灰製品の積極的な普及促進活動を行うことで,更なるリサイクルの推進を図ってまいります。

【Hiビーズ製造設備の概要】
所在地 島根県浜田市三隅町岡見1810(三隅発電所構内)
製造能力 Hiビーズ製造量 約6万m3/年(石炭灰扱い量 5万t/年)
主要設備 原材料受入設備:サイロ3基(石炭灰用,セメント用,助材用)
混合ミキサー・造粒機:各1機,加工設備(分級設備など):1式

※ 三隅発電所に構築した混合ミキサー・造粒機は,島根県内で発生する産業廃棄物(石炭灰)のリサイクルの推進に貢献する設備であることから,島根県の平成27年度産業廃棄物3R推進施設等整備に係る対象事業に採択されました。

【Hiビーズ製造設備の概要】

粒内部の微細な孔(容積の40%)により「砂より軽い」,「吸水性が高い」,「表面積が大きい」などの特徴があります。また,粒どうしの隙間が大きいため通水性が高く,ヘドロ化した底泥へのHiビーズ浸透柱の打ち込み等で水の循環を促し貧酸素を緩和します。加えて,優れた吸着性も有することから,ヘドロから発生する硫化水素(悪臭の原因)や窒素・リン(赤潮の原因)の水中への溶出を抑制することにより,生物の生息環境が改善します。さらに,バクテリアや貝類などの生物が増えることでヘドロに含まれる有機物の分解が促進され,周辺環境に与える影響を軽減します。
これらの優れた土質・水質改善性能を踏まえ,海域沿岸,河口底質の環境改善,港湾の地盤改良に実績があり,その効果は環境省に実証済み技術として認められています。(「平成22年度環境技術実証事業」)

以上