第29回 自治体説明会

《開催日》2019年9月27日(金)14時00分~16時00分
《出席者》島根県,松江市,出雲市,安来市,雲南市,鳥取県,米子市,境港市

前回の説明会(2019年7月12日)以降に開催された8回の審査会合の概要等についてご説明しました。

<地震による損傷の防止他>

○ご説明資料
島根原子力発電所 2号炉 地震による損傷の防止(コメント回答)【2019年8月1日審査会合分】  [PDF:6,077KB]
島根原子力発電所 2号炉 地震による損傷の防止(耐震設計の論点)【2019年8月1日審査会合分】  [PDF:2,994KB]
島根原子力発電所 2号炉 耐震設計の基本方針について【2019年8月27日審査会合分】  [PDF:5,155KB]
島根原子力発電所 2号炉 地震による損傷の防止(耐震設計の論点)【2019年8月27日審査会合分】  [PDF:2,825KB]
島根原子力発電所 2号炉 地震による損傷の防止(コメント回答)【2019年9月5日審査会合分】  [PDF:5,215KB]
島根原子力発電所 2号炉 地震による損傷の防止(耐震設計の論点)【2019年9月5日審査会合分】  [PDF:945KB]

○主なご説明内容
地震による損傷の防止のうち地震時の燃料被覆管の閉じ込め機能の維持,弾性設計用地震動Sdの設定に関する指摘事項の回答などについてご説明。

○自治体からの主なご質問

  • 燃料被覆管の閉じ込め機能について,追加の要求事項としては,従来の応力評価条件に代わるものではなく,ピンホール程度の損傷も認めないものなのか。具体的にどのような内容か。
    また,地震時については,燃料被覆管の閉じ込め機能の要求のほうが厳しく,包含されるという理解でよいか。

    →従来からの基準は,燃料が冷却できるよう,燃料被覆管が燃料を支持できている状態であればよく,崩壊熱除去可能な形状の維持を求めるものであった。新たな基準では,燃料被覆管が壊れないことが求められている。ピンホール程度の燃料破損を否定するものではない。応力評価を行い,許容応力以下となることが新たな追加要求である。

  • 弾性設計用地震動Sdの設定において,基準地震動S1をそのまま使わなかった理由は。

    →基準地震動S1には鉛直動がないことが1つの理由。もう1つは,最近のスペクトルは周期で5秒まで見るが,基準地震動S1は当時2秒までしか見ていない。そういった理由から,基準地震動S1を使わずに弾性設計用地震動としてSd-1を設定した。

  • 岩盤の付着力については,岩盤が2種類で構成されており,平均値で0.98N/mm2とされているが,基礎を支えている主たる岩盤は何か。また,平均値で出した根拠は。

    →廃棄物処理建物と制御室建物の基礎位置は,原子炉建物の基礎位置と数メートルずれており,実際の状況は,今となっては分からないので推定にはなるが,黒色頁岩と凝灰岩の両方の岩盤があると考えた。平均値で付着力を算出しているが,最終的には更に安全率を考慮し,より厳しい値で解析している。この値は試験結果の最低値0.5N/mm2を下回っており,付着力については,これで安全ということで説明している。

<周辺斜面の安定性評価他>

○ご説明資料
島根原子力発電所 2号炉 防波壁及び1号放水連絡通路防波扉の周辺斜面の安定性評価について【2019年8月30日審査会合分】 [PDF:3,217KB]
島根原子力発電所 2号炉 基準津波の策定について【2019年9月13日審査会合分】 [PDF:4,948KB]

○主なご説明内容
防波壁及び1号放水連絡通路防波扉の周辺斜面の安定性評価,基準津波の策定に関する指摘事項の回答についてご説明。

○自治体からの主なご質問

  • 地滑り地形について,防災科学技術研究所よりも中国電力の方が詳細な調査をされていて,資料を見る限りでは中国電力の方が信頼できると解釈していたので,どこに疑問を持たれ,委員から「納得できない」とされたのはどこか。現地のやり取りを含めて教えて欲しい。

    →防波壁西端部の開削面露頭の上方は柔らかいD級相当の岩盤がある。実際見られて,どのあたりまで岩盤であるのか,疑問をもたれたのかもしれないが,具体的に,どこが納得できないのかについて明言はなかった。

  • 1号機放水路連絡通路防波扉の経緯は「計算はしていたが資料化していなかった」ということか。

    →そうである。

  • 防波壁で一律に全部の地点で一番高い評価に変えたという点について,基準津波はあくまで波源を決めるものであり,高さを決めるものではないと理解はしているが,一律にすると,結局,入力津波が基準津波と同じということにならないか。

    →基準津波は波源を決めるもの。今までは,基準津波の波源から,さまざまな位置でのそれぞれの津波高さに高潮,潮位の影響を反映していたが,最大値を取って1つの入力津波とした。ただし,位置も異なるし,高潮,潮位の影響も反映するので,入力津波と基準津波とでは違いがある。

  • 基準津波1で11.6mとしているが,入力津波としては結果的により高くなるのか。具体的には何mになるのか。

    →入力津波については審査中であり,まだ決まった数字はない。ただし,防波壁の15mを超えるものではない。

<内部溢水影響評価他>

○ご説明資料
島根原子力発電所 2号炉 内部溢水影響評価について(コメント回答)【2019年7月25日審査会合分】 [PDF:3,155KB]
島根原子力発電所 2号炉 安全施設(コメント回答)【2019年7月25日審査会合分】 [PDF:830KB]
島根原子力発電所 2号炉 放射性固体廃棄物の固化材の変更について(コメント回答)【2019年7月25日審査会合分】 [PDF:500KB]
島根原子力発電所 2号炉 外部火災影響評価について(コメント回答)【2019年8月22日審査会合分】 [PDF:1,268KB]
島根原子力発電所 2号炉 火災による損傷の防止(コメント回答)【2019年8月22日審査会合分】 [PDF:6,208KB]
島根原子力発電所 2号炉 竜巻影響評価について(コメント回答)【2019年9月12日審査会合分】 [PDF:2,375KB]
島根原子力発電所 2号炉 外部事象の考慮について(コメント回答)【2019年9月12日審査会合分】 [PDF:3,040KB]

○主なご説明内容
内部溢水影響評価,竜巻影響評価に関する指摘事項の回答などについてご説明。

○自治体からの主なご質問

  • 溢水について,100m3を超える屋外タンク等は割り増しを1.1倍としているが,20m3以上~100m3以下の屋外タンク等の割り増しを1.5倍としているのはなぜか。

    →割り増しの倍率の使い分けについては,100m3を超えるものについては,1.1倍として,10m3を余裕として見込んでいるが,20m3~100m3に対しても10m3の余裕を見込むと20m3の1.5倍になるということである。

  • 竜巻の障害物とは,竜巻で舞い上がった飛来物に対する障害物のことか。

    →飛来物に対しての障害物のことである。

  • 有効性評価の解析誤りについて,現在,同様の誤りがないか調査されていると思うが,調査の進捗状況はどうか。また,規制庁への報告の目途は立っているか。

    →審査会合で説明した解析について,現在メーカにおいて調査を行っている。今月中にはメーカの調査結果が出る予定であるので,再発防止も含めて,来月には規制庁へ説明したいと思っている。

以上

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